すべてに全力投球する人に。「燃え尽き症候群」を避けるための取り組み3つ
2. まずは「自分自身を優先」させる
自分の人生における課題を最初に検討したとき、実は私は、自分自身をその中に入れるのを忘れていました。 ほかの人たちのためにどう行動するかに集中するあまり、自分自身のために行動する必要があることを忘れてしまっていたのです。悲しいことですが、それは驚きではありません。私は幼いころから、自分を優先するのは利己的だと思い込んでいたからです。 ここで言っておきますが、自分自身との関係を再定義するのは利己的なことではありません。実際、それはとても重要なことです。 根本的な問題と向き合う勇気が大切 女性にとって、燃え尽き症候群を「セルフケア」で治そうとすると、逆に害になる可能性があります。 なぜならそうした考え方は、「スパで過ごす日」のような一時的な解決策で、日常的に抱えている負担を実際に軽減できると示唆しているからです。 自分自身との課題を再定義する中で、私は自分自身のあり方を、「自分が行なうすべてのことにおいて、自分の可能性を最大限に発揮する」から、「創造性を掻き立てる活動を優先させる」に変更しました。 この決断は、自分の可能性を最大限に発揮するために「やるべきこと」に固執するよりも、話すことであれ、書くことであれ、何かをつくることであれ、そうした行為がはるかに多くの喜びをもたらす、という認識から生まれました。 それは、私にとって「セルフケア」が何を意味するかを再定義するのに役立ちました。私にとってセルフケアとは、一時的にリラックスすることではありません。「自分を生き生きとさせる物事」を積極的に優先させることなのです。
3. 「新しい習慣」を根付かせる
考え方の変化に伴って、習慣にも変化が生じました。習慣といっても、インターネットやソーシャルメディアで目にするような、手の込んだものである必要はありません。 それは、自分の人生の課題を反映させた、日常生活に取り入れる小さな習慣にすぎません。 たとえば、毎日家族と夕食を共にすることは、つながりや思いやりを反映するものであり、私が大事にしたいことを反映しています。 仕事に関して言えば、私は自分の課題を、「生産的に日々を過ごす」から、「女性が大切にされ、見守られ、耳を傾けられていると感じられるようサポートする」に再定義しました。 こう切り替えることで、「ToDoリストをゼロにする」という不可能な目標を設定するのではなく、講演や執筆、メンター(助言者)としての活動に優先順位をつけられるようになりました。 優先順位を改めることで、不要な反省が減少 優先順位をつけることで、新しい習慣を設定し直し、その結果として、重要でないことに関しては、うまく行かなくてもそれを受け入れやすくなりました。 燃え尽き症候群と対極を成すものは、パワーです。 これは、人生を取り戻し、「自分はどんな人になりたいのか?」と定期的に自問する能力といえます。 自分の人生の課題を書き直すことで、私は、人生におけるさまざまな役割に何をもたらしたいかを明確にすることが上手くなりました。 そうしたあり方は、「すべての人に対して、すべてに関して、全力を尽くす」という破壊的なサイクルを続けるのではなく、日々の生活の中で「イエス!」と高らかに言えることを定義するのに役立っています。 Source: Mercer Originally published by Fast Company [原文] Copyright © 2024 Mansueto Ventures LLC.
風見隆(ガリレオ)