東京決戦が日本を決める 挑戦者・蓮舫「私はこう戦う」 田原総一朗が斬り込む 【倉重篤郎のニュース最前線】
裏金事件とそれへの不誠実な対応などから、国民は岸田政権に愛想をつかしている。衆院補選、各地方選などで自民が続々と敗北を喫しているのが如実な表れだ。来たる都知事選は国政から見ても大一番となろう。小池都政に挑む蓮舫氏を田原総一朗が直撃、東京から時代を変える清新な構想を聞き出した。 ◇少子化対策で小池さんの先を行く/外苑再開発、決定過程の情報公開を/学歴疑惑はご本人が説明を/歴史認識のなさに驚き 久々に面白い首都決戦になりそうだ。20日告示、7月7日投開票の都知事選だ。 第一に、国政との関わりだ。立憲民主党参院議員の蓮舫氏が3期目を狙う小池百合子氏に挑戦する。蓮舫氏は無所属で出馬するが、その応援部隊は立憲、共産、社民、市民連合といったリベラル勢力である。一方小池氏も無所属ながら自民、公明が自主的、組織的なサポート態勢を組んでいる。自民党の裏金疑惑をめぐり、その真相解明のあり方、再発防止策でぶつかり合う中央での対決構図がそのまま持ち込まれた形になる。 4月28日の衆院3補選での完敗後、自民党は地方首長選でも黒星が続いている。5月19日の小田原市長選では、自民推薦の現職が元職に大差で敗れ、26日の静岡知事選でも、自民推薦の元副知事が、立憲、国民民主が推す元浜松市長に負けた。同日行われた都議目黒区補選では2議席に自民候補が一つも食い込めず、立憲、無所属候補に奪われた。さらに目を凝らすと、岸田文雄首相のお膝元の広島県府中町長選で自公候補が無所属候補に大差で負け(5月26日)、茂木敏充幹事長の地元の栃木県鹿沼市長選では自公推薦の元県議会議長が、立憲の元県議に敗れた(6月9日)。 すでに地方から、岸田氏の顔で選挙は戦えないとの不満が公然化し始めたが、1400万都民の選択となる都知事選結果は、一つの節目として、数多(あまた)の支流を一気に取り込み、大河として政局の本流を決することもありうる。リベラル勢力がこの流れを摑(つか)めば、その勢いは国政にも跳ね返り、自公勢力が小池3選を守り切れば、ここを徳俵に局面転換を図るきっかけになる。そのインパクトは大きい。岸田氏進退、衆院解散時期にも関わってくるだろう。