<高校野球>春日部共栄、22年ぶりの春 石崎主将「これからが本当の戦い」
第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催、朝日新聞社後援、阪神甲子園球場特別協力)の選考委員会が25日、大阪市北区の毎日新聞大阪本社で開かれ、「関東・東京」地区代表として春日部共栄(春日部市)が選ばれた。春日部共栄のセンバツ出場は22年ぶり3回目。甲子園出場は春夏合わせ8回目となる。大会は3月15日に組み合わせ抽選会が行われ、同23日に兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。 【おめでとう 出場32校の一覧はこちら】 昨年の秋季埼玉県大会を制した勢いそのままに、関東大会でも決勝に進出。桐蔭学園(神奈川)に6―9と惜敗したものの、チームの底力を見せつけた。石崎聖太郎主将(2年)は「目標とする全国制覇のスタートラインにやっと立てた。これからが本当の戦い」と決意をにじませる。 昨夏の北埼玉大会はまさかの初戦敗退。高校最後の夏をわずか1試合で終えた先輩たちの姿を目の当たりにし、「夏の悔しさは秋で晴らす」と奮起した。 新チームの要はエースで4番の村田賢一投手(同)で、秋季県大会では全5試合を完投。準決勝の浦和実戦では延長十二回を投げ抜き、圧倒的なスタミナを見せつけた。140キロ前後の直球に得意のスプリットを交ぜる冷静な投球も持ち味だ。 打線も強力だ。関東大会では黒川渓選手(同)、木村大悟選手(同)の1、2番コンビがチームを引っ張った。村田投手の前後を打つ3番・平尾柊翔選手(1年)は5安打、5番・石崎主将も1本塁打を含む5安打と中軸は破壊力がある。 先月末の高知合宿では走り込みを徹底、持久力の底上げを図った。石崎主将は「きつい合宿だったが全員で最後までやりきれた。絶対にセンバツを制覇する」と初優勝を狙う。【畠山嵩】 ◇競泳メダリストも輩出 春日部共栄は、1980年創立の男女共学の私立高。学校法人共栄学園が運営し、学園創立者の岡野弘、さく夫妻の孫に当たる岡野貴樹氏が理事長を務める。建学の礎「至誠一貫」は、いかに困難な時代にあっても至誠(至高の誠実さ)の心を一生涯貫くことを実践した岡野夫妻の姿勢に由来する。 モットーは文武両道。国際社会で活躍する人材を育てる英語教育や社会貢献活動などに力を入れ、難関大に毎年合格者を輩出する。主な卒業生に2012年ロンドン五輪と16年リオデジャネイロ五輪の競泳女子200メートルバタフライで銅メダルを獲得した星奈津美さんらがいる。 ◇全31試合を動画中継 公式サイト「センバツLIVE!」では、全31試合を無料でライブ中継します(https://mainichi.jp/koshien/senbatsu/)。また、「スポーツナビ」(https://sports.yahoo.co.jp)でも展開します。