’19センバツ盛岡大付 「強豪に立ち向かう」 あす龍谷大平安と2回戦 /岩手
<第91回選抜高校野球> 第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場している盛岡大付は29日第2試合(午前11時半開始予定)で龍谷大平安(京都)との2回戦に臨む。 【熱闘センバツ全31試合の写真特集】 選手たちは27日、兵庫県西宮市内の野球球場などで打撃を中心に練習した。石岡一(茨城)との1回戦では驚異の粘りを見せ、延長十一回サヨナラ勝ちを収めた。関口清治監督(41)は41回の出場を誇る龍谷大平安との試合に「相手は強いチームだが、立ち向かっていきたい」と勝利への執念を燃やした。【日向米華】 ◇病で選手を断念 全力で仲間支え マネジャー兼記録員・足野友祐さん(3年) 3年半前、夏の甲子園で盛岡大付が見せた打撃力に魅了され、「ここで甲子園を目指したい」と入学を決意した。しかし1年生の秋、準備運動前に部員全員が起立し選抜へ向けた目標を唱和している時だった。突然、目の前が渦巻き「なんだろう」と思った瞬間、意識を失った。盛岡市内の病院に緊急搬送され、目覚めた時は点滴を打たれていた。酸素が脳にうまく回らず、手足にしびれが出ていると、医師から説明された。詳しい病名は今も分からない。いつ倒れるか自分でも予測ができないため「恐怖心が芽生えた」。 その後も症状は続き、2年生の夏、裏方に回ることを決意した。女子マネジャーの中屋敷彩音さん(3年)に来客対応や掃除などの仕事を一から教わった。また、未経験の記録員も担当。昨夏の県大会以降、書き上げたスコアは約70試合に上る。「選手だったころよりもやることが増えた」と裏方の大変さを知った。一方で、グラウンドで練習する仲間を見て「楽しそうだな」と思うこともある。しかし、つらい気持ちを素直に話せる仲間がいつもそばにいた。「たとえ人生で困ったとしても、この仲間がいれば弱気になることはない」 仲間がつかみ取ってくれたセンバツの舞台。試合では公式記録員としてベンチに入る。「直接プレーはできなくても、全力でサポートしていく」。戦う気持ちは仲間と一緒だ。【日向米華】