シャネルのジュエリー、重ねづけで魅力アップ コーデは「3×3」の法則で
■コーデの幅を広げるクリップ式イヤリングが秀逸
イヤリングとイヤーカフはあらゆるシーンで活躍してくれるシンプルなデザイン。リングやブレスレットのように3カラーがそろうが、ホワイトゴールドのイヤリングは2点共にダイヤモンドをあしらったタイプのみ展開されている。 クリップ式のピアスは購入時、もしくはそれ以降でもブティックに依頼するとポストが取り外せ、イヤリングとしても使用できる考えられたつくり。イヤリングにすると、イヤーカフのように耳の好きな位置で固定できるため、さまざまなアレンジが楽しめる。 こうした実用的なジュエリーも、メゾンの歴史から生まれたものだ。1932年、ガブリエル・シャネルがパリの自邸で開催した、最初で最後のダイヤモンドジュエリーの展示会。そこでは多様な使い方ができるマルチウエアなデザインが数多く発表された。ラグジュアリーでいて合理的なジュエリーは、すでに1930年代からシャネルの得意とするクリエイションだったのだ。
■Style2:ラッキーモチーフをプラスして仕事服に遊びとパワーを
万能のコレクション「ココ クラッシュ」は、よほどのことがない限り、合わせるジュエリーを選ばない。キルティングモチーフの幾何学的なパターンが、あらゆるデザインを受け入れてくれるからだ。 たとえば、ジュエリーコレクションにあるアイコンのカメリアの花、コメット(彗星=すいせい)、リボンも、キルティングモチーフとは無理なく組み合わせられる。 ガブリエル・シャネルが暮らしたパリ・カンボン通りのアパルトマン。その居間の大きなソファにはキルティングのクッションが置かれ、周囲には彼女が集めた美術品や工芸品が並ぶ。個性豊かなものと組み合わせたとき、キルティングモチーフは一歩引いて共にあるものを引き立てる。パタ―ンとして完成されていようとも、決して主張しすぎることがない。それがキルティングモチーフの最大の魅力といえる。 次のコーディネートは、「コレクション N°5」との組み合わせだ。伝説の香水にインスピレーションを得て、ガブリエルが好んだ数字「5」をモチーフにしたデザインは、どこかポップであり、モードな印象を受ける。 ファッションデザイナーとして、経営者として成功を収めたガブリエルが、生涯ラッキーナンバーとして大切にした数字をまとって幸運をつかみたい。