ホルモン補充療法(HRT)で更年期以降のQOLを向上!美容面でのメリットも【医師に聞く】
ホルモン補充療法がもたらす美容効果は?
エストロゲンの不足は健康面だけでなく美容面でも影響を及ぼすので、補充することで更年期の不調を改善しながら、女性らしい若々しさをサポートすることができます。 ■エストロゲンで肌の弾力アップ 減少してしまったエストロゲンを補充することで、肌のコラーゲン量が増えることが期待されます。その結果、皮膚の弾力がよみがえり、きめ細やかさもアップ。乾燥やたるみが気になる方には嬉しい効果です。 さらに、適切な治療を続けることで、骨の健康を守るとともに髪や爪にも良い影響があります。女性の「内側からの美」を叶えることは、メンタルへの良い影響にもつながります。
ホルモン補充療法を始める「タイミング」と「続け方」について
ホルモン補充療法を始めるタイミングや続ける期間には、個人差がありますが、一般的な目安として推奨されるのは、40代後半から50代前半。閉経の兆候が現れ始める頃が適しています。症状が軽いうちに治療を始めることで、体への負担を減らし、予防的な効果を得られます。 ■どれくらい続けられるのですか? ホルモン補充療法の継続期間は個々の状態に応じて異なりますが、保険が適用される60歳前後まで治療を受ける方が多いです。(※保険適用年齢は地域によって異なります) 一方で、70代でも健康状態を管理しながら治療を続け、若々しい生活を送っている女性もおられます。リスクとメリットについて医師と相談しながら、自分に合った期間を決めることが大切です。
女性ホルモンと併用して男性ホルモンを投与するケースも
御本人の要望や状況によっては、自費にはなりますが、テストステロン(男性ホルモン)を使用することもあります。 テストステロンは、女性の体にも少量が存在しており、エネルギー、性欲、筋力、骨密度、精神的な健康などに影響を与えるホルモンです。女性の更年期においては、テストステロンの分泌も減少します。 昨今では、更年期を迎えて、気力の低下、エネルギー不足を感じる女性に対して、テストステロンの補充を行うことが有効とされています。ただし、テストステロンの使用は、医師の判断と監視のもとで慎重に行うことが大切です。