V3がV1を撃破! 主役はカノアラウレアーズ福岡、久光スプリングスに劇勝 22歳の新戦力躍動【V・サマーリーグ西部大会】
バレーボール女子のV・サマーリーグ西部大会が28日、熊本市の熊本県立総合体育館で開幕し、Vリーグ女子3部(V3)のカノアラウレアーズ福岡がV1の久光スプリングスにセットカウント2―1(19―25、25―22、15―12)で逆転勝ちした。カノアはV2のフォレストリーヴズ熊本にも同2―1(20―25、25―23、15―11)でフルセット勝ちした。今大会は基本的に2023~24年シーズンのチーム名表記で実施。 ■【写真】久光戦に勝利し、カノアラウレアーズ福岡の主将でセッターの大西風歌も笑顔を見せた サマーリーグは若手の強化育成を目的に開催され、西部大会にはVリーグ勢(V1、V2、V3)や西日本大学選抜など13チームが参加。3組に分かれた2日間の予選グループ戦を経て、最終日の30日に順位決定トーナメントを行う。なお、24~25年シーズンから新リーグ「SVリーグ」が始動することに伴い、サマーリーグは今大会が最後の開催となる。 カノアが大会初日の「主役」となった。V1の久光を撃破すると、新シーズンでは同じカテゴリーの「Vリーグ」で戦うことになる熊本も倒した。「フルセットで連勝できたのは(体力的に)追い込んで練習をしてきた成果でしょう」と森田亜貴斗監督は選手をたたえた。
持ち味は機動力を生かしたオフェンス
エースアタッカーでキャプテンも務めるなどカノアの「看板」だった熊本比奈さん(現ゼネラルマネジャー)が23~24年シーズン限りで現役を引退。新たなチームづくりを進める過程で、V1のPFUブルーキャッツを退団したミドルブロッカーの宮地佳乃(22)が新戦力として加わった。「選手の方から『こういうバレーがしたい』とアイデアを出し合ってチームをつくっていく…そんなカノアの雰囲気にひかれました」。合流して日は浅くても、チームメートが「前からいるみたいで全く違和感がない」と口をそろえるフレンドリーな性格。自身の名前「かの」とチーム名が似ていることもあり、愛称は「カノ」に決まった。 持ち味は機動力を生かしたオフェンスだ。久光戦の第1セット序盤に得意のブロード(移動)攻撃でポイントを挙げると、その後も要所で得点する活躍。熊本戦の第3セットは5―7の劣勢からクイックで逆転への流れをつくると、14―11からもセンターからの速攻で試合を決めた。自身のリズムの良さは周囲にも好影響を及ぼし、サーブ時のブレークも目立った。 「苦しい時に頼ってもらえるようなミドルになりたいんです。打っても(ブロック)フォローをしっかりしてくれますし、みんなで戦っている感覚を持てます。思い切ってやれるのがうれしい」。新天地でのデビュー戦がチームの連勝と重なり、うれしさも倍増。カノアの「カノ」が火の国のコートを熱くする。 (西口憲一)
西日本新聞社