小池都知事「都の指標は大切」 コロナ「重症者」定義で国と相違
東京都の小池百合子知事は20日、新型コロナウイルスの感染状況などを分析するモニタリング会議後に記者団の取材に応じた。記者から感染者を「重症」と認定する基準が都と国で異なっていることについて問われた小池知事は「現場の状況と現場の医療施設を最も戦略的に生かせる方法として、都のモニタリングの指標を進めてきてもらっている。定点観測なので、都としてモニタリングの指標は大切にしていく」と述べ、都が基準を変えることがないとの見解を示した。 【動画】東京都が新型コロナのモニタリング会議 小池知事と大曲氏が会見
国の基準で41人、都の基準で32人
都は人工呼吸器やECMO(エクモ=体外式膜型人工肺)を必要とする患者を「重症」と判断。一方の国は、ICU(集中治療室)に入っている患者も重症と捉えている。小池知事は、都の基準を維持しながら、国に重症者の数字を報告する際にはICU利用者の数を加えた数を報告していくと説明。その上で「ICUという場所よりも器具だったり、それぞれの方の状況と人(医療従事者)の問題もある」「国への情報提供は1週間に1回。モニタリングは毎日やっている。よって毎日のモニタリングでの日々の動きは、現場の動きを最優先した形でモニタリングは引き続き進めていく姿勢だ」とも語った。 この日のモニタリング会議では、8月19日時点での都の重症者数が、国の定義で41人、都の定義では32人となったことが明らかにされた。