データ分析初心者から中級者まで必読! データ活用の専門家が勧める10冊で悩みを解消
ほんとうに施策で得られた効果なのかを知りたい
■ 『「原因と結果」の経済学―データから真実を見抜く思考法』(中室牧子、津川友介:著 ダイヤモンド社:刊) 施策を行い、期待通りの数値が得られたとしても、「この施策によって得られた効果だと、手放しに喜んでいいのか疑わしい」と思った経験はないだろうか? そこで知っておくべきは、因果関係と相関関係だ。 本書は、相関関係と因果関係の違いがわかるようになる書籍で、紹介してくださった諏訪さんは、「データ分析を依頼するマーケターの人も、間違った方向性で依頼しないためにも読んでおいた方がよい」と話されていた。
ビジネスにおけるデータ活用の全体像をつかみ、なぜデータが必要なのかを理解したい
■ 『いちばんやさしいDXの教本 人気講師が教えるビジネスを変革する攻めのIT戦略』(亀田重幸、進藤圭:著 インプレス:刊) 本書は、ビジネスにおけるデータ活用の全体像をつかんで、データ分析の役割を把握するための1冊で、メンバーズデータアドベンチャーカンパニーの白井恵里さんが紹介してくださった。 書名に「DX」とあるが、業務がデジタル化されるとデータが蓄積され、そのデータを分析に活用できるようになる。こうしたDXとデータ活用への理解を深めるのに最適な書籍だという。 白井さんも過去にWeb広告の運用をしていたとき、データ活用ができていないことに課題を感じていたそうだ。 白井さん データ活用の全体像をつかんでおくことで、たとえばWeb広告配信結果の要因分析の際にデータの取得・分析・活用方法といった基本がわかるようになります。だからこそ思い切ってメンバーズデータアドベンチャーカンパニーを立ち上げたのですが、そこで相談に乗っていただいたのが著者の亀田さんでした。
ビジネス力のうえに、さらにデータ分析を新しい力にしたい
■ 『データ分析人材になる。目指すは「ビジネストランスレーター」』(木田浩理、伊藤豪、高階勇人、山田紘史:著 日経BP:刊) 続いて白井さんが紹介してくださった本書は、データ分析をビジネス上の価値にしていくための1冊だ。すでにビジネス力をつけている人が「データ分析という新しい力」を得るためにも読んでほしいという。 データはあるだけでは売上にはならない。データを収集し、加工して初めてお金に変えることができる。そのために、副題にある「ビジネストランスレーター」が必要になる。 白井さん 全員がデータ・サイエンティストを目指す必要はありません。さまざまな定義はあるにせよ、データ・サイエンティストはデータ分析の専門家です。たとえばビジネス全体をレストランにみたてると、ビジネストランスレーターは、お客さまが食べたいものを察知して、それをメニューにしていく役割です。 つまり、ビジネストランスレーターはビジネスとデータの間をつなぐ人です。高度な分析をしても、需要がなければお金には変えられませんから、ビジネストランスレーターは重要です。