カブスがFAダルビッシュと直接面談交渉へ
ドジャースからFAとなったダルビッシュ有(31)の獲得を狙っているカブスが、本人と直接の面談交渉を行うことが明らかになった。カブスのセオ・エプスタイン副社長と、ジェド・ホイヤーGMの球団トップ2人が、この日、ダルビッシュのいるダラス入りしたことをCBSスポーツシカゴ局のブルース・レバイン記者がツイートしたもの。本人との面談は交渉が最終局面に入っていることを示すものだ。 今オフのFA市場で最も注目を集めていたダルビッシュを巡っては、カブスだけでなくツインズや、古巣のレンジャーズなど複数球団が興味を示していたが、カブスがまずアクションを起こした。 大リーグ情報サイトの「ファンラグスポーツ」によると、今季14勝10敗のジェイク・アリエッタがFA移籍する可能性が高いため、先発投手強化が、カブスの最大の補強ポイント。当初、レイズのアレックス・カップの獲得に乗り出していたが、2000万ドル(約22億円)を要求していると見られ、「ダルビッシュに少なくとも2球団が興味を示しているようだが、カッブは高額を求めている。FAのトップ投手はダルビッシュだ。今獲得可能な最高の先発投手へ、よりお金をかけようとするのは納得できる」とした。 またカブスが、ダルビッシュ獲得争いの中で有利である点として、チケット代がリーグで一番高く収益が良いこと、2年以内に新しくテレビ契約が結ばれる予定で資金は潤沢であることが述べられ、「ダルビッシュは来年32歳となり、トミー・ジョン手術の経験者の多くが2度目の手術を余儀なくされるなど、多少のリスクはあるが、世界一となるためには、恐れる必要はない」と分析した。 また球団幹部のダラス入りニュースをスクープしたブルース・レバイン記者も「今オフのFA市場の特徴として長期契約が結ばれていない。ダルビッシュも6年のような長期契約ではなく、4年プラス1年のオプションのような契約になるのでは。ダルビッシュはトミー・ジョン手術後に肘も良くなり、今後、5年は期待できる。15勝から17勝をして200イニングを投げればエースになる」と見通しを語っていた。 カブスは、カイル・ヘンドリックス、ジョン・レスター、ホセ・クインタナという先発の3本柱の契約が2020年まで残っているため、アリエッタに代わって、ダルビッシュが入ればリーグナンバーワンの投手王国が構築されることになる。 連覇を狙った今季は、ドジャースとのリーグチャンピオンシップで、ダルビッシュに7回途中まで1失点に抑えられ完敗。結局、1勝4敗でワールドシリーズに進むことができなかった。それだけにダルビッシュに対する印象も大きく、世界一奪回に向けて、ぜひとも欲しい戦力として手を挙げたのだろう。 ダルビッシュが求める「世界一を狙えるチーム」という条件にもが合致する。 カブスの幹部2人との直接面談でダルビッシュがどんな答えを出すのか。前述のCBSスポーツなど現地メディアは、「今週が山場」と見ている。