ダルビッシュの復帰は、逆転地区優勝への希望
背番号「11」が帰ってきた。家族に関する事情で制限リスト入りし、チームを離脱していたパドレス、ダルビッシュ有投手(38)が8月23日、サンディエゴのペトコパークに姿をみせ、チームに合流した。
「昨日までいたかのように帰ってきましたし、いつも通りのルーティン、それは自分が忘れてなかったので、何をやるかというのは。そういう意味でも良かったですね。いい1日でした」
試合用のホームユニホームに着替えるとさっそくブルペン入り。変化球を交えながら、27球を投げた。2日後の25日にはライブBPで実戦的な投球練習を再開。大リーグ公式サイトなどによると3イニングを想定し、54球を投げた。30日に再度、マイナーなどで実戦的な投球を予定している。
ナ・リーグ西地区で首位のドジャース、2位のダイヤモンドバックスを猛追するパドレスにとって、ダルビッシュの復帰は大きな“戦力補強”だ。前回登板は5月29日のマーリンズ戦。左股関節を痛め、6月20日にマイナーでリハビリ登板を果たすも、右肘に炎症が見つかり、復帰マウンドを延期。その後、7月9日に制限リスト入りした。つまり、メジャーのマウンドは約3か月間、離れたことになる。
パドレスは後半戦からチーム状態が上向き、ドジャースを猛追。8月27日の試合前時点で4ゲーム差の3位につけている。
「僕がいなくなってから、めちゃくちゃ勝っているので『なんか、やっぱ俺、いらないじゃん』って思ったし、ファンの方々もすごい入ってるっていうのは見てましたから、4万9000人とか。僕が帰ってくることによってまた、負けたりすると申し訳ないなあと思って。そこでちょっと気を使って、どうしようか迷った部分はあったんですけど、でも、帰ってこられてよかったです」
不在期間の理由は「そこに関しては、話せることはないです、僕から」とだけコメントした。「この期間、チームメート、球団の人、ファンの方も日本のファンの方もメッセージとかでサポートしていただいた。その声は届いていましたし、また帰ってくることができて良かった」と周囲への支えに改めて感謝を伝えた。