女子で初出場の自由ケ丘 中学時代に都大路で区間賞…故障に苦しんだエース「挑戦者として粘り強く走りたい」【全国高校駅伝】
◆全国高校駅伝開会式(21日、かたおかアリーナ京都) 女子で北九州地区代表の自由ケ丘(福岡)は初出場。U20日本選手権1500メートルを制したエースの川西みち(3年)や、アジアトライアスロンU15・ユース選手権を制覇した立石奈南(1年)ら多彩な顔ぶれで都大路を駆ける。 ■全国高校駅伝女子の区間配置(九州各県、各地区の代表校) 中学女王の川西が大舞台に帰ってきた。北九州市の永犬丸中3年時に全日本中学校陸上選手権の女子1500メートルを制覇。都大路は8区(3キロ)を区間新で駆けた2022年1月の全国都道府県対抗女子駅伝以来、約3年ぶりで「全国のトップ選手と戦える機会。挑戦者として粘り強く走りたい」と力を込める。 中学には陸上部がなく、陸上選手だった父康弘さん(49)と二人三脚で練習。高校進学の際は強豪校から誘われたが「自分のペースでも練習できる」と自由ケ丘を選んだ。練習環境を急に変えることへの抵抗もあった。 高校入学後は2年時に右すねを負傷し、左の中足骨を疲労骨折。故障などで苦しい時間を過ごし「走るのが嫌になった」と吐露する。父や藤脇友介監督からトレーニングのやり方を教わり、チームメートも励ましてくれた。「走ることが当たり前じゃないんだ」と仲間の大切さを実感した。 福岡県大会は1区(6キロ)で2位。他の選手も力走し、筑紫女学園に次ぐ2位に入った。初出場の全九州大会は1区(同)で区間賞を獲得し、全国切符を獲得する原動力になった。都大路では「1区で入賞に少しでも近づけるような走りで、チームにいい流れをつくりたい」と意気込む。 チームメートには多彩な顔ぶれがそろう。トライアスロンでも活躍する立石が2区、U18(18歳未満)日本選手権の3000メートル競歩で優勝した西本結恵(2年)は3区を走る。立石と西本は「全国のすごい選手と走るのが楽しみ」と声をそろえる。 全九州大会出場が目標だったチームが全国の舞台へ。藤脇監督は「気負わず、県や九州大会と同じ走りをしてくれればいい」と目を細めた。(浜口妙華) ▼全国高校駅伝女子の区間配置(九州各県、各地区の代表校)▼
西日本新聞社