Jujuフィーバーから半年 18歳の女子大生はスーパーフォーミュラシーズン後半戦でどこまで浮上できるか
【Jujuを取り巻く状況で感じたこと】 そしてもうひとつ、前半戦のJujuを見ていて課題と感じたのは精神面。「レース経験が豊富ではない18歳」という部分を考慮しても、コース上やそれ以外でも「余裕のなさ・未熟さ」を露呈したように感じられた。 SNSで物議を醸した周回遅れになる際のブルーフラッグ対応の件や、欧州BOSS GPでマシンを降りたあとに振る舞った行為についても、余裕のなさが引き金のひとつになっているような気がする。スーパーフォーミュラでのパドックやピットでの一挙手一投足を見ても、大人の対応として気になる瞬間も何度かあった。 ドライビング面の技術向上を一生懸命に取り組んでいることは十分に伝わる。だが、精神面もタフになっていかないと、これから先はもっと苦労することになるだろう。 そして迎えるシーズン後半戦。第5戦のツインリンクもてぎは彼女にとって初経験のコースとなるが、その後の富士(第6戦&第7戦/10月12日・13日)と鈴鹿(第8戦&第9戦/11月9日・10日)のサーキットは経験済みなので、結果やタイム差は以前と比較しやすい。 第4戦・富士からJujuのマシンは、星学文エンジニアが担当することになった。現在F1アルピーヌで活躍するピエール・ガスリーがスーパーフォーミュラに参戦した当時の担当エンジニアで、そのシーズンは2勝を挙げてランキング2位に入った実績を持っている。 どこまでつめ痕を残すことができるか──。後半戦の彼女にとって、それが重要なテーマとなりそうだ。 そして、Jujuを取り巻く様々な状況を見て感じることは、「よくも悪くも騒ぎすぎ」ということ。メディアでもSNSでも、実力と関係のない取り上げられ方が多い点は引っかかる。 結果が出ていない状況で過度に持ち上げすぎることは、彼女にとっても決していいことではないと思う。その逆もしかり、彼女の行動に対する批判で「そこまで否定的になる必要はある?」と感じる場面もあった。