奈緒、玉森裕太らが見事にハマった『あのクズ』の裏側をP語る 最終回に込めた思いも「恋愛っていいなと…」
玉森裕太、小関裕太、濱田崇裕の魅力
そんな奈緒演じるほこ美を“沼らせる男”を演じた玉森。ビジュアルや謎めいた感じなど、ある意味で非常にハードルの高い役柄だ。 「海里という役のキャスティングを考える際、全女性を沼らせる謎の男で、ビジュアルもお芝居もすべてを兼ね備えた人じゃないと務まらない役。その意味で、玉森さんは過去にラブストーリーをやられていたことがあったので、すごくコツが分かっているなという印象がありました。決めるところはキメキメで魅せるし、自然なお芝居が必要なところはスッとオーラを消せる。あとは、玉森さんってMVとかを見ていて、ヒールというかちょっと悪っぽい雰囲気も素敵だなと感じていたので、今回この役を玉森さんにお願いしました」。 実際の海里は、謎めいたミステリアスな部分もありつつ、グッと距離を詰めてくるような視線も向ける。まさに“沼らせる男”をナチュラルに演じている。 「胸キュンシーンについては、やっぱり女性のものでもあると思うので、現場にいる女性のADさんやプロデューサーさんに意見を聞きつつやりましたが、非常に格好いいところを切り取れたかなと思っています」。 玉森演じる海里と恋のライバルになるのが、小関裕太扮する大葉奏斗だ。ラブストーリーには必ず必要となる立ち位置の人間だが、物語を面白く展開させるには、非常に重要な役柄だ。 「大葉に関しては、海里との対比は結構意識しました。基本的に真ん中にいるのはクズの海里なので、クズ的な要素は排除しようと。スーツで眼鏡というスタイルは台本の段階で考えていました。あとは海里って誰も共感できない、あんなにモテる男に共感できる人は少ないと思っていたので、大葉に関しては、恋愛に対してなかなか踏み込めない感じなど、誰もが共感できる要素を入れたかったんです」。
実際の小関の人間性も大葉を作り上げていくうえでヒントになったという。 「台本が5話ぐらいまでできた段階で、小関さんとお話しする機会があったんです。そのとき、監督もプロデューサー陣も脚本家も、小関さんの素から出てくる人の良さ、育ちの良さみたいなものをすごく感じました。大葉というキャラクターはどこかいい人過ぎるという意見もあったのですが、小関さんの持つポテンシャルを素直に活かしたいなと。ちょっとダサかったり、不器用なところも自然に出てくる感じがとてもいいなと思ったんです」。 大葉の立ち位置は、どうしても悲しい結末が想像される。恋が叶わない役というのは抗いようのない役回りだ。 「ちゃんと救いは用意します。絶対に救われないといけないと思っていますし、最後は楽しみにしていてください(笑)」。 他にも第7話には、海里のボクサー時代の顔なじみで、カメラマンとして新たな夢に挑む海里に大きな影響を与える井崎勇也をWEST.の濱田崇裕が演じた。 「濱田さんは本当に面白い人でした。撮影は2日間だけだったのですが、僕が現場に行ったときは、メイクさんなどから爆笑をかっさらっていて『この人レギュラーだったっけ』と思うような親近感でした。ボクサー役だったので撮影に入る前に、ボクシング監修で入っている松浦慎一郎さんに指導していただいたのですが、『あの人は何者なんですか?』ってすごく驚いていたんです。天才肌ですね」。