「南関東勢は不甲斐ないレース」帝王・山田裕仁が松戸競輪G3・決勝を斬る!今後の課題に言及
しかし残念ながら、眞杉選手は準決勝で5着に敗退。主導権を奪った取鳥雄吾選手(107期=岡山・29歳)が、力強く逃げ切っての快勝でした。眞杉選手の調子が悪かったわけではなく、取鳥選手のデキが非常によく、そしてとても強いレースをしたということ。実際に眞杉選手は、最終日の第11レースでも主導権を奪うと、そのまま逃げ切っています。このレースに関しては、勝った取鳥選手のほうを褒めるべきですよ。 初日特選で2着だった清水選手は、二次予選と準決勝を連勝で決勝戦に進出。暑い時期を苦にするイメージのある清水選手ですが、自力で捲りきった準決勝での走りから、かなりいいデキにあるように感じました。そして深谷選手も、デキは上々だったと思います。1着こそ取れていませんが、二次予選や準決勝はほぼ2周先行という厳しい展開。それでしっかり粘って勝ち上がってくるのですから、さすがですよね。 決勝戦は三分戦に。地元地区である南関東勢は、最多となる4名が勝ち上がって、ひとつのラインで結束しました。先頭を任されたのは、記念の決勝戦を走るのは今回が初となる新村穣選手。(119期=神奈川・30歳)。番手を深谷選手が回って、地元の岩本選手が3番手。そして最後尾を固めるのも、地元の和田選手です。いかにも「二段駆け」がありそうな並びだけに、他のラインはこれをいかに阻止するかが問われてきそうです。
中国勢は、ライン先頭を任されたのが取鳥選手で、番手に清水選手。そして3番手を、月森亮輔選手(101期=岡山・32歳)が固めます。このシリーズでのデキのよさが目立っている2名が先頭と番手ですから、南関東勢に抵抗できる展開に持ち込めば、十分に逆転可能なはずです。地元が相手とはいえ、遠慮などしようものなら、なすすべなく終わってしまう。取鳥選手らしい、アグレッシブな走りを期待しましょう。 連係する相手がいない平原康多選手(87期=埼玉・42歳)と阿部力也選手(100期=宮城・36歳)は、即席コンビを結成。南関東勢と中国勢が主導権を争ってもがき合うような展開になれば、こちらに展開が向く可能性もありそうですよね。そのためにも中団のポジションが欲しいところですが、車番に恵まれなかったここは、ひと工夫が必要となりそう。初手からの動きに注目です。