<北朝鮮内部>餓死・病死者が大幅減 当局の救済策と大麦の収穫が奏功か
◆大麦栽培が好調で農民も一息 「今年は餓死出ていない」
前秋の収穫分を食べ尽くす春先から9月にトウモロコシがとれるまでの端境期のことを「ポリコゲ」という。食糧の生産地である農村でも、毎年「ポリコゲ」期に、栄養失調で協同農場に出勤できない農民が出る。 農村に対しても、農繁期に入る前に国は対策を取った。別の取材協力者が4月に咸鏡北道のA農場を訪れて調査したところ、半年後の秋の収穫後に30%の利息を付けて返済することを条件に、「絶糧世帯」に中国産の白米を貸し付けたという。 また同じA農場を7月上旬に調査したところ、「二毛作の大麦の収穫が良く、『絶糧世帯』に無償で支給した。今年はA農場では餓死する人は出ていない」とのことだった。 多くの住民が生活苦に喘ぐ状況は続いているものの、7月中旬時点で、少なくとも北部地域では、飢えや病気で死亡する人の数は昨年と比べて大幅に減ったのは間違いないだろう。 ※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮に搬入して連絡を取り合っている。