<甲子園交流試合・2020センバツ32校>きょう第2試合 加藤学園が登場 ナイン、高まる士気 /静岡
春のセンバツに出場予定だった32校を阪神甲子園球場(兵庫県西宮市)に招待して行われる、2020甲子園高校野球交流試合は12日(大会第3日)、加藤学園(沼津市)が登場し、鹿児島城西(鹿児島県日置市)と対戦する。数々の困難を乗り越えて実現した甲子園での「1勝」に向け、ナインの士気は高まっている。試合開始は午後0時40分(第2試合)の予定。【深野麟之介】 【真夏の熱闘】交流試合の写真特集はこちら 11日午前6時前、加藤学園の登録メンバーや補助員、記録員らは、落ち着いた表情で大型バスに乗り込んだ。学校関係者らが見送る中、同校を出発、宿舎がある大阪市内に移動した。午後には、同市内のグラウンドで最終調整を行った。 勝又友則主将(3年)は出発前、「この日のためにやってきたと言っても過言ではない」ときっぱり。「自分たちの野球をすれば必ず良い結果がついてくる」と自信をのぞかせた。 米山学監督も「小さい頃からの夢の舞台である甲子園を、選手は自分たちの力でつかんだ。思い切って全力で頑張ってほしい」と話した。 ◇「自分の投球させない」 足使い機動力で揺さぶる 「甲子園」を初めて経験するチーム同士の対戦となる。加藤学園にとっては、相手投手陣を攻略し、エースの肥沼竣(3年)の負担を減らせるかが最大のポイントとなりそうだ。 肥沼は、昨秋の公式戦で12試合に登板し、10完投。防御率は2・05と、スタミナと安定感を兼ね備える。一方の鹿児島城西も、八方悠介(3年)、前野将輝(同)という好右腕を擁する。今大会出場校のうち、昨秋の公式戦に登板した投手(30イニング以上)の中では、2投手とも防御率のトップ10に名を連ねる。 いかに城西投手陣を打ち崩すか。勝又友則主将(3年)は「相手に自分の投球をさせないことが大事」とし、「足を使った攻撃が鍵」になると話す。出場校中3位となる、1試合平均3盗塁の機動力を駆使して相手投手に揺さぶりをかけ、大村善将(3年)、杉山尊(3年)ら中軸に回したい。 昨秋の公式戦では、1点差試合を計5試合ものにしてきた。直近の練習では、2ストライクと追い込まれた状況を想定した打撃練習を繰り返し、「ここ一番での打撃」を磨いてきた。粘り強く、全員野球で1勝を飾りたい。【深野麟之介】