亜希が「清原くんのお母さん」と呼ばれて気づいたこと
亜希さんの自分の人生を自分の足で歩いてきた人生
「誰かに決められる生き方より、自分流でいった方がいい。」 「人って2タイプ 人のせいにするかしないか。人のせいにしているうちはまだまだひよっこ」 【写真】15歳で福井から上京し、芸能活動をした亜希さんの軌跡 「必要なのは 軌道修正してくれる人」 「引き際のタイミングは自分が一番知っている」 「たいがい心が傷つくのは人間関係 同じ土俵に乗るもんか」 本を開くと、こんな、思わずドキッとする言葉が飛び込んでくる。これらの言葉が亜希さんの最新著書『人生はプラマイチャラ』(幻冬舎)からの抜粋だというと、腑に落ちる人も多いのではないだろうか。女性誌のカバーを飾るトップモデルとして一世を風靡した亜希さんは、両親の離婚、15歳での上京、死別、結婚、出産、離婚等々紆余曲折を経験してきた。 元夫は甲⼦園の頃からのレジェンドプレイヤー・清原和博さん。長男の正吾さんは2024年秋のリーグ戦で3本塁打を放ち、2連勝に貢献して大きな話題となり、次男の勝児さんは107年ぶりの慶應高校甲子園優勝を経験した。亜希さん⽈く「⼀家の全員、なにかがあるとネットニュースになる」家族だ。そんな亜希さんならではの言葉は、自分の人生を自分で歩いてきたからの説得力がある。本書は自分で人生を決める人生って、楽しそう。そう信じることができる一冊だ。 55年の人生を振り返りながら、大切にしている言葉を格言のように伝える一冊には、エッセイ部分もある。本書刊行を記念したインタビューと合わせ、本書よりエッセイ「清原君のお母さん」を抜粋紹介する。
清原くんのお母さん
レギュラー出演する日本テレビの情報番組「DayDay.」では、ありがたいことに「亜希のざっくりキッチン」というコーナーがあり、ざっくりレシピを紹介している。 夏休みの特別編として、「部活動を頑張る子どもたちにご飯を作る」という最高な企画に発展し、栃木県にある中学校の野球部に行きました。昔から一度でいいから寮母になり、たくさんのご飯を作って大きな口で食べる子どもたちに触れたいと思っていた私にとって、とても嬉しい内容です。 総勢50名の野球部員にマネージャー、監督や保護者の方など、約70人分。部員の子たちにはサプライズだったので、練習中にこっそりと学校に入りロケを開始。家庭科調理室で100合のお米を炊き、400枚ほどのトンカツを揚げました。そして練習が終わった子どもたちが食堂に集合。 一緒にロケをしたサバンナの高橋茂雄さんと、元サッカー日本代表の槙野智章さんと3人で、後ろの扉から勢いよく登場すると、みんなから「おぉ~!!」という歓声が上がった。 高橋さんが今回の趣旨を説明しながら笑いをとる。槙野さんがスポーツマンとして良い話をすると拍手が湧き起こる。 それに続き、私がいただきますの挨拶をすることになったのだけど、子どもたちはポカンとしている。理由は一つ、私のことが誰だかわかっていない!(笑) それも当然、中学生男子にわかるわけがない(笑)。 みかねた高橋さんが、「去年甲子園で優勝した慶應の清原くんのお母さん」とフォローを入れた瞬間、子どもたちが一気に沸いた。キラキラした目でこちらを見ている。 一応、モデルとしてのキャリアもそこそこあるし、このコーナーも冠に私の名前がついていたりする。だけど、この子たちにとっては、私より息子なのです。 ちょっと前までは、自分の方が少しだけ世間に知られた存在だと思っていたけど、逆転した。でもなんだか新鮮だった。 清原の元妻でもなく、モデル亜希でもなく、”清原くんのお母さん”というワードに、息子たちの成長を感じ、とてつもなく誇らしかった。 でもこれで終わらないのが私! 負けず嫌いのスイッチがON! どの年齢層にも知られるくらいになってやる! なかなか厳しい目標ですがやってみる。 冗談はさておき、人生観が変わるくらい良い経験になったことは間違いない。幸せな時間でした。 息子たちが野球を頑張っているおかげで、私にもう一つ新しい呼び名ができた。きっと、これからもっと、こう呼ばれることが増えるんだと思う。 「清原くんのお母さん」。めちゃくちゃいい。
亜 希(モデル)