「処理水」で緊張高まる中国…大使館は邦人に「日本語控えて」 塩の買い占め・“汚染水”拡散マップも 影響は日本全国に
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■大分のハマチにも影響…懸念は
その一方、処理水放出の影響は全国に広がっています。福島第一原発から遠く離れた、大分県のハマチを扱う水産養殖会社は、中国に販売する話がなくなってしまったといいます。 浪井丸天水産・浪井大喜代表 「約2万匹を年内で販売する動きをしていたんですけども、それが出荷停止というか、できなくなりましたね。金額だと、2万匹なんで1億円ぐらいですかね」 中国への輸出が止まった分、国内への供給が増え、値崩れが起きるのではと心配しているといいます。 浪井代表は「しょうがないというか、反対にこれからどうやっていくかが重要だと思っていますね。日本の水産物はとにかくおいしいので、皆さんに食べてもらえたらいいなという思いですね」と話します。
■「加工品」の購入・使用も禁止に
中国・北京の日本料理店「東也」を訪ねました。 谷岡一幸オーナーはホタテを手に、「これはね、中国産。(今までは)日本から入ってきたホタテを使っていました」と言いました。既に、日本の魚や貝が入ってこない状態になっています。「残念な気持ちですよね。世界一の極上の素材が届かないと」 さらに、谷岡オーナーは「今後はもしかすると加工品だとか食品が手に入らなくなることをすごく心配しています」と言いました。 その心配は的中。中国政府は新たに、日本産の水産物の加工品の購入や使用を禁じるとした対抗措置を発表しました。 谷岡オーナー 「安全なんだなというのが証明されて、中国の方々が安心して召し上がれる時期がいつか来ると思うんですよ」
■海に変化は?…検出限界を下回る
実際に、海に変化は出たのでしょうか。25日、初めてとなるサンプリング調査の結果が東京電力の会見で明らかになりました。 処理水放出開始後、東京電力が原発から3キロ以内の海域10か所で海水を採取して分析。その結果、放射性物質の濃度は、検出できる限界よりも低かったということです。 (8月25日『news zero』より)