トランプは決して「裏切者」を許さない…大統領選をともに戦うランニングメイト「有力候補」の名前
トランプ氏投票を表明
「もしトラ」が「ほぼトラ」に進展しつつある証しなのか、今秋11月5日の米大統領選に関するディープな情報はその殆どがドナルド・トランプ前大統領絡みのものである。 【マンガを読む】バイデンよ、ただで済むと思うな…プーチン「最後の逆襲」が始まった 共和党予備選でトランプ氏に最後まで挑戦し続けた共和党穏健派の星ニッキー・ヘイリー元国連大使が「トランプ氏に投票する」と表明したというニュースには驚かされた。 米東部ニューヨークウォール街の金融大手従事者やボストンのハーバード大学などアイビーリーグ出身エリートがヘイリー氏支持層の、言わば上澄み部分であった。それだけに同女史の突然の変心に一番衝撃を受けたのはインテリ中産階級だという。 事実関係を整理する。ヘイリー氏は3月6日の予備選撤退決定までのトランプ氏財政政策批判はまさに筋金入りであった。そのヘイリー氏が5月22日、首都ワシントンDCにある米保守系シンクタンク、ハドソン研究所での講演で「バイデン大統領は破滅的だ。だから私はトランプ氏に投票する」と述べたのだ。この「転向」の裏には何かある―と疑問を抱くのが日米を問わず政界の裏面に関心を持つジャーナリストの当然の反応であろう。では、その「何か」とは何か。米メディアの続報にヒントがあった。 先ずは23日、トランプ氏が訪問先のニューヨーク市ブロンクス地区で地方テレビ局News12に対し「(ヘイリー氏は)何らかの形で我々のチームに入るだろう(she’s going to be on our team in some form, absolutely.)」と語ったことだ。
ランニングメイトは誰に…?
次に、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT、24日付)は、大統領選をともに戦うランニングメイト(副大統領候補)にトム・コットン上院議員(アーカンソー州選出)が有力視されていると報じたことである。「力による」保守強硬的な外交姿勢で知られる共和党若手のホープだ。 因みにNYTはコットン氏以外に副大統領候補として、ノースダコタ州のダグ・バーガム知事、マルコ・ルビオ上院議員(フロリダ州選出)、ティム・スコット上院議員(サウスカロライナ州選出)、J・D・ヴァンス上院議員(オハイオ州選出)の名前も挙げている。 筆者の見立ては、実はこうだ。7月15~18日にウィスコンシン州ミルウォーキーで開催される共和党大会直前に、共和党穏健派と無党派層だけでなくトランプ氏のウィークポイントである女性票獲得のためヘイリー氏を指名するのではないか。 こうした中でトランプ氏は30日、米憲政史上初めて大統領経験者の有罪判決を受けた。ポルノ女優との不倫の口止め料を巡って帳簿など業務記録を改竄した罪で問われてニューヨーク州裁判所の陪審員12人全員が有罪の評決を下したのだ。大統領選に与える影響は小さくない。