ワールドシリーズ第3戦、大谷翔平のケガを始め、いくつかの「?」がカギを握る
しかし、逆の見方をすれば、ヤンキースは敵地でスランプのジャッジを抱えながら、2試合連続して惜敗しているのであり、これでジャッジが復調すれば、一気にシリーズの潮目が変わる可能性も考えられる。ポイントは本人も話す通り、広げてしまっている自分のストライクゾーンを修正できるかどうかであろう。
3つ目のクエスチョンマークは、ウォーカー・ビューラー、そしてクラーク・シュミットと、第3戦の両先発投手に灯る疑問符だ。
ビューラーはこのポストシーズンでは、2試合に先発登板しており、パドレスとのディビジョンシリーズ第3戦は5回6失点ながら、メッツと対戦した直近のチャンピオンシップシリーズ第3戦では4回無失点と立て直している。果たしてヤンキースタジアムでは、どちらの彼が見られるのか?
ちなみに、ビューラーが好投したメッツとの第3戦の舞台は、ワールドシリーズ第3戦と同じ、寒い秋のニューヨークであり、既にワールドシリーズで登板の経験のある彼自身、第3戦の前日会見では、寒いなかの投球を得意としていることを明かしているだけに、状況的には良い方のビューラーが見られる雰囲気が漂っていると言えそうだ。
一方、ヤンキースのシュミットはワールドシリーズ初出場という経験値のなさがどう出るか、そして、レギュラーシーズンは本拠地よりも敵地での成績の方が断然優れていたというデータが、果たしてこの第3戦でも反映されるのか、という点に注目したい。
最後の「?」は、フリーマンのワールドシリーズ連続本塁打記録は、ニューヨークでも伸びるのか?という疑問符である。
第1戦でMLB史上初となるワールドシリーズでのサヨナラ満塁本塁打を放ち、第2戦でもドジャースに貴重な追加点をもたらすソロ本塁打を放ったフリーマンは、2021年に遡り、目下ワールドシリーズでは4試合連続本塁打を放っている。
もし、第3戦でブロンクスを沈黙させるアーチを放てば、ジョージ・スプリンガー(ブルージェイズ/当時アストロズ)の持つワールドシリーズ5試合連続本塁打のMLB記録に並ぶことになる。果たして、フリーマンは記録を継続させるのか。
J SPORTS 編集部