40代でライターを目指すのは遅い?文章のプロが教える「書く仕事」の魅力
主な連絡手段がメールやLINEになり、読み書き能力が求められる世の中。書く機会が格段に増えたからこそ、人に伝わる文章を書きたい! 『書く仕事がしたい』『本を出したい』(ともにCCCメディアハウス刊)の著者でライティングゼミを主宰する佐藤友美さん(以下さとゆみさん)が、過日行った「ESSEonline読者限定・文章が上達するセミナー」には書く際の疑問が殺到。さとゆみさんがQ&A形式でその疑問を解決してくれました。まねするだけで文章力がアップすること間違いなし。
Q:文章がつい長くなってしまいますが、どこを削るべきかわかりません。どうすれば伝わりやすい文章になりますか?
A:文章はメッセージ。できるだけ短く簡潔に書くと伝わる 「基本的に、1本の原稿で伝えることは1つだけです。2個も3個も伝えたいことがあるときは、別の原稿に書きましょう。絶対にこれだけを伝えたい! ということをまず決め、それを補足するエピソード以外は削除するとストレートに伝わりやすくなります。なお、文章を削るときは、だるま落としのごとくワンブロックのエピソードをまるごと落とすと、時間もかからず、すっきりとして読みやすい文章になります」
Q:文章を書くのに時間がかかります。スラスラ書けるようになりたいです
A:箇条書きから構成案をつくるとスムーズに書けます 「書くのが遅いのは、物事をくっきり見ようと思っている証拠でもあるので、時間がかかっても大丈夫です。逆に、スラスラ書けるのなら、ぼんやりとしか物事をとらえていない可能性もありそう。それよりはよい状態だと思います。ただ、それ以外の理由で時間がかかっているのであれば、構成ができていないのかも。まずは箇条書きで書きたいことを挙げ、それをどの順番で書くとわかりやすいかを考え、構成を考えてから書き始めてください」
Q:文章が簡潔になりすぎておもしろみに欠けてしまいます。人が思わず手を止めて読んでもらえる文章にするには?
A:エピソードファーストで気持ちをひきつけよう 「同じ内容を伝える文章であれば、ビジネス文書のように短ければ短いほどいいと思います。ただ、思わず手を止めて読みたい文にするには工夫が必要です。気持ちを引き寄せ、離脱を防ぐために私がよくとる方法が、エピソードファースト。書き出しの部分に具体的なエピソードを入れる方法です。そのあと自分の伝えたいことを書くと、スムーズに読んでもらえると思います」