コッポラ最新作「メガロポリス」の予告編、捏造指摘で公開取り下げ
フランシス・フォード・コッポラ監督の最新作「メガロポリス」の予告編が、著名な映画批評家のコメントを捏造していたとして物議を醸している。配給のライオンズゲートはアップしたばかりの予告編を取り下げ、関係者に謝罪した。 「直ちに『メガロポリス』の予告編を回収します」と、ライオンズゲートの広報担当者は米バラエティに提供した声明でコメント。「関係する批評家のみなさま、そしてフランシス・フォード・コッポラ監督とアメリカン・ゾエトロープに対し、この許し難い確認ミスについて心よりお詫び申し上げます。私たちはやらかしてしまいました。申し訳ありません」 アメリカで水曜日の朝に公開されたこの予告編は、コッポラ監督の過去の名作が公開当初は酷評されながらも後に傑作と評価されたように、「メガロポリス」もいずれ時代を超えて語り継がれる芸術作品になるだろうと示唆する内容で、コッポラ監督の過去の名作を酷評した有名批評家のコメントが引用されている。だが、引用されたロジャー・エバートやポーリーン・ケイルら有名評論家のコメントは実際にはどこにも存在せず、捏造が指摘されていた。 「映画評論家が好きでない人にとっても、評論家のコメントが捏造されるのは耐え難いことです」と、米バラエティの評論家オーウェン・グレイバーマンは言う。グレイバーマンも、エンターテインメント・ウィークリーに寄稿したとされる映画評が引用されていたが、これも捏造だった。 「メガロポリス」は、ニュー・ローマと呼ばれるユートピアとなったニューヨークを舞台に、ラブストーリーでありながら人間の本質を探る哲学的な物語である。アダム・ドライバーに加えて、ローレンス・フィッシュバーン、ダスティン・ホフマン、シャイア・ラブーフ、ジェイソン・シュワルツマン、タリア・シャイアなど、豪華キャストが集結している。「メガロポリス」は9月27日に全米公開予定。