台風12号は温帯低気圧化 この先も続々と台風発生の可能性あり 備え怠らずに
7日(土)午前、台風12号は日本のはるか東の海上で温帯低気圧へと変わった。9月は一年の中で2番目に台風発生数が多く、接近や上陸数は一年で最も多くなる。今後、低気圧が発達しながら南西諸島に近づき、週後半には別の熱帯低気圧が発達しながら日本付近に北上する可能性がある。台風シーズンが続くため、備えを怠らないようにしたい。
台風11号は大陸へ 台風12号は温低化
今年の台風発生数は、7月までは平年より少なかったものの、8月は6個とほぼ平年並みで、今月はすでに2個の台風が発生している。 今月1日(日)にフィリピン付近で発生した台風11号は、北西方向に進み大陸方面へ向かっているため、日本に直接影響することはない見込み。また、今月5日(木)に日本の東の海上で発生した台風12号は、7日(土)午前に日本のはるか東で温帯低気圧に変わった。
9月は一年で最も台風接近・上陸が多い
平年9月の台風発生数は5.0個で、1年の中では8月の5.7個に次いで2番目に多くなっている。つまり、例年だと今月はこのあと約3個の台風が発生しやすく、多い年では1966年と1967年の9月に9個の台風が発生している。 また、平年9月の台風接近数は3.3個と1年の中では8月とともに最も多く、上陸数では8月を抜いて最も多くなっている。
まだまだ騒がしい南の海 日ごろから備えを
7日(土)正午現在、日本の南海上には温帯低気圧が発生している。現在、この海域の海面水温は30℃くらいと平年よりやや高く、今後は台風のたまご・熱帯低気圧に性質を変えて、発達しながら沖縄など南西諸島に近づき荒れた天気となるおそれがある。 また、週後半にはまた別の熱帯低気圧が日本の南海上で発生し、次の週末にかけて発達しながら日本付近に北上する可能性が示唆されている。
先月末は台風10号の影響で広範囲で荒れた天気となり、記録的な大雨となったばかりだが、9月も台風シーズンが続く見通しだ。日ごろからハザードマップや防災グッズの準備ができているのかを確認し、台風への備えを怠らない方がいいだろう。 (気象予報士・鈴木悠)