2024年の全国の女性社長64万9,262人 「女性社長率」は15.24%、14年間で3倍増
産業別 女性社長のほぼ半数が「サービス業他」で活躍、飲食業や美容業で目立つ
女性社長が最も多い産業は、「サービス業他」の32万913人(構成比49.4%)で、全体のほぼ半数を占めた。喫茶店や食堂など開業の敷居が低い飲食業のほか、美容業やエステティック業など女性が活躍しやすい業種が目立つ。 次いで、不動産業9万7,269人(同14.9%)、小売業6万6,223人(同10.2%)が続き、上位3産業が10%を超えた。 産業別の「女性社長率」では、不動産業が25.06%で最も高く、4人に1人が女性の割合だ。次いで、サービス業他19.04%、小売業15.68%、情報通信業13.47%の順で続く。 一方、建設業は5.45%で最も低い。このほか、農・林・漁・鉱業8.16%、運輸業9.37%の順で低く、下位の3産業が10%を割り込んだ。一般的に男性労働者が従事するイメージの強い産業では、経営者の女性進出も低調な傾向をみせる。
名前が「和子」の女性社長が13回連続で最多
女性社長の名前は、1位が「和子」の6,466人だった。本調査において13回連続トップで、不動の首位だ。「和子」は、生まれ年別で昭和初期から昭和27(1952)年まで最も多かった名前で、女性社長にもその影響が伺われる。 2位は「幸子」5,963人、3位は「洋子」5,807人、4位は「裕子」5,189人、5位は「陽子」の4,563人だった。5位までの順位は前年と変わらない。 10位まではすべて「子」で終わる名前だった。「子」以外で終わる名前は、19位の「明美」2,770人が最も多い。このほか、21位の「真由美」2,599人、22位の「直美」2,457人、25位の「由美」2,384人など20位以下に並び始める。
出身大学別 日本大学がトップ、東京大学が7位に浮上
女性社長の出身大学は、OB数が日本一を誇る日本大学が480人(前年同数)でトップ。2位の慶応義塾大学は410人(同393人)で、初めて400人を超えた。次いで、早稲田大学355人、東京女子医科大学322人、青山学院大学243人が続く。東京都以外の大学では、6位の同志社大学201人が最多で、14位の大阪大学133人が続く。 国公立大学は、前年8位から1ランク上げた東京大学189人が最も多い。このほか、14位の大阪大学133人も前年18位からランクを上げた。15位の広島大学132人、18位の九州大学129人を合わせた4校が20位までに入った。 東京都の私大が上位を占める構図は変わらないが、国立大学にも伸長傾向がみられる。