2024年の全国の女性社長64万9,262人 「女性社長率」は15.24%、14年間で3倍増
女性社長の平均年齢が男性より1.8歳高い 年代別分布では70代が最多
年齢が判明した女性社長の平均年齢は65.1歳で、男性社長の平均63.3歳より1.8歳高い。産業別では、不動産業67.4歳、小売業67.2歳の順で高く、小規模事業が多い2産業が平均年齢を押し上げた格好だ。10産業のうち、唯一の50代は情報通信業の58.2歳だった。 年代別の分布では、70代が25.8%で最多を占めた。以下、60代24.6%、50代21.5%、80代以上14.6%、40代10.1%、30代2.7%、20代以下0.3%の順。 産業別では、建設業、卸売業、小売業、不動産業で70代の社長が多い。一方、農・林・漁・鉱業、製造業、情報通信業、サービス業他は60代の社長が多く、金融・保険業と運輸業では50代の社長が最多を占めた。
規模別 売上高、従業員数ともに女性社長は小規模傾向
女性社長が経営する企業の売上高別では、最多は1億円未満が69.8%で、全体の約7割を占めた。男性社長は58.8%で、女性社長が11.0ポイント高かった。次いで、1億円以上5億円未満が23.0%(男性社長27.8%)で続き、5億円未満が92.9%(同86.7%)と9割超を占めた。 一方、100億円以上は0.21%(同1.0%)、50億円以上100億円未満は0.27%(同0.8%)で、ともに1%に満たなかった。 女性経営者の企業を従業員数別にみると、最多は5人未満の61.4%だった。男性社長の53.5%より7.9ポイント高い。このほか、5人以上10人未満が17.6%(同20.2%)、10人以上20人未満が10.9%(同12.0%)、20人以上50人未満が6.5%(同8.3%)、50人以上300人未満が3.0%(同4.9%)、300人以上0.3%(同0.8%)の順。 売上規模、従業員数規模ともに女性社長が経営する企業は、男性社長より小規模な傾向が表れた。
地区別 「女性社長率」トップの近畿は初めて16%超
地区別の「女性社長率」は、近畿が16.15%(前年15.88%)で最も高く、初めて16%を超えた。次いで、関東15.96%(同15.71%)、九州15.81%(同15.55%)の順で、上位3地区が15%を超えた。4位の中国14.81%まで前年と同順で並ぶ。 5位の四国は13.77%で北海道13.61%と入れ替わり、以下は中部の13.58%、東北の12.60%、北陸の11.65%の順。 「女性人口10万人当たり」の女性社長数は、関東が1,269 人(同1,195人)で最多。次いで、近畿が1,075人(同1,008人)で続き、上位2地区が1,000人を超えた。以下、九州920人、中国823人、四国786人、中部781人、北海道754人、北陸692人、東北650人の順。 女性社長数の増加率は、東北が前年比9.0%増で最も高く、続く近畿6.3%増、関東6.2%増までの上位3地区が全国(6.0%増)を上回った。一方、最も増加率が低かった北海道は1.2%増にとどまり、「女性社長率」の順位を下げる要因となった。