国内消費量は減少続くも業務用の販売は好調、課題は輸出面の強化【みその市場動向】
トップメーカーのマルコメは、みそ汁の具材として世界初となるあおさの陸上養殖試験設備を愛媛県に開設、24年9月から出荷している。人気具材の確保だけでなく、持続可能性やCO2削減にも期待できる事業として、みそ業界でも話題となった。 また、同社はかねさなどさまざまな企業と組んで事業を展開しており、グループ会社を意欲的に受け入れている。周りを取り込んでいくことで、販促の仕方も広がり、大きな利益をもたらす可能性が高まっている。事業展開もみそだけに止まらず、糀や大豆をみそに並ぶコア事業として位置づけ、多角的な事業展開を今後も進めていくだろう。 中堅みそメーカーにおいても、異業種からの助っ人を受け入れて、営業の仕方、事業の展開の仕方を変えていこうという動きが見られる。みそ一筋ではなく、みそから派生するビジネスやイベントを実行することで、これまでにはない収益を獲得できる可能性がある。中堅みそメーカーは今、変化の時を迎えており、消費者のニーズに対して、アウトプットできる商品やサービスを生み出していく時期にきていると言えるだろう。
食品産業新聞社
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