【政権交代】どうする立憲!? 自民“崩壊”の危機で野党第一党はどう闘うのか?
■“中堅躍進” 代表選を見据えるエース
中堅議員で名前があがる「ポスト泉」は誰か。 まずは、知名度も高く待望論が強いのは、前政調会長の小川淳也氏。密着したドキュメンタリー映画が話題となり、前回の代表選では泉代表とも争った。ある立憲幹部は「枝野、野田ではフレッシュ感がない。若くて、情熱があり、ビジョンを持つ小川氏しか次のリーダーはいない」と話している。この1年は目立つ存在ではなかったが「代表選に備えあえてじっとしていた1年だった」と立憲若手は分析する。 もう1人の有力候補は、同じく代表選で泉代表と争った西村智奈美氏。立憲が力を入れる、いわゆる“統一教会”問題対策の責任者を務め、救済法では与党側との交渉担当者として汗をかいた。西村氏を推す中堅議員は「彼女はかなり肝が据わっている」、別の立憲議員は「女性リーダーへの渇望感は高い」と、代表へ期待する声があがっている。 もちろん、泉代表自身も次の代表選では候補者の1人だ。ある中堅議員は「代表は次の衆院選で目標の150議席獲得を目指す」と意気込む。そして、「代表選までに解散総選挙がなければ、泉代表の続投だろう」(周辺)と“泉おろし”の動きを牽制する。
■どうする立憲!? 次のカギは「政治改革国会」
2024年は立憲にとっても勝負の1年となる。1月下旬から始まるとみられる通常国会は、冒頭から「政治改革国会」になるとみられる。ここで、立憲が政府与党をどう追及し、政治改革に向けた姿勢をどこまで示せるかが問われている。 立憲は、すでに提出している法案をベースに、企業団体献金禁止や収支報告書のネット公開の義務化などを求める方針だ。ある立憲幹部は「企業団体献金禁止を自民党にのませるのは高いハードルがある。一方、小幅な改正に終われば『野党も保身に走った』と厳しく批判される。どこまで攻めるのか難しい」と頭を悩ませる。 「政治とカネ」で最大の危機を迎えている、岸田自民党。立憲民主党が「自民党のピンチ」を「チャンス」として引き寄せ、さらに、国民の支持に繋げることができるのか。立憲民主党にとっても大きな1年となりそうだ。