ソフトバンク・ドラフト3位の安徳駿投手は最速152キロの直球が武器…プロへの転機は「ユーチューブ」
プロ野球のドラフト会議でソフトバンクに指名されて契約を結んだ18人(育成選手12人を含む)が、9日に入団記者会見に臨み、それぞれ意気込みを語った。将来のエース候補として1位指名を受けた右腕の村上泰斗投手(17)だけでなく、2位以降の選手も実力や潜在能力の高さを評価されており、飛躍が期待される。 【写真】ポーズを決める安徳駿投手
安徳駿投手
福岡県久留米市出身で、今年の新人では唯一の「ご当地選手」だ。最速152キロの伸びのある直球が武器の本格派右腕は、「憧れのチームのユニホームを着られてうれしい」と喜んだ。
幼い頃から夢はプロ野球選手だったが、高校までは「現実的じゃなかった」という。高校3年時の夏の大会がコロナ禍で中止になり、さらに先行きが見通せなくなってきた頃、思わぬところから転機が訪れた。
きっかけになったのは、高校2年の頃の投球を撮影した誰かが、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開した映像だった。決して再生数が多くなかったその動画を、たまたま目にした富士大の監督に声をかけられ、遠く岩手県花巻市の同大への進学を決断した。
今年のドラフトで育成選手を含めて6人もの選手が指名を受けた、ハイレベルな環境で野球に没頭する大学生活で、球速は約20キロアップ。3年で出場した全日本大学選手権で初めて150キロをマークして一躍、注目を集めた。
「全てにおいて、本当に運が良かった」。数奇な縁を努力で実らせ、憧れていたプロの舞台に立つ。