阪神の掛布氏が母校習志野の決勝進出に「最高だね」
サイン盗み疑惑問題を乗り越えて習志野がセンバツでは初の決勝進出を果たした。2日、甲子園で行われた準決勝で習志野は、明豊に初回に3点を奪われ先手を許したが、3回二死一、三塁から重盗などで、2点を返すと7回に同点に追いついた。8回に“2年生4番”の桜井亨佑がライトスタンドへ勝ち越しの本塁打を叩き込むなど一気に3点を奪い、7回からマウンドに上がっていたエースの飯塚脩人が明豊の反撃を食い止め6-4のスコアで逆転勝利した。夏に2度全国制覇をしている習志野だが、センバツの優勝はなく、試合後、小林徹監督は「毎回、毎回、子供たちの戦いぶりには驚くばかりで信じられない気分です」と語った。 習志野OBの阪神の掛布雅之SEAも「最高だね。ここまできた以上、頂点に立って校歌を聞かせて欲しい」とエールを送る。 「サイン盗み疑惑問題が起きたとき、次の試合だけは潔白を証明するためにも勝ってもらいたい、と願っていたけれど、その期待や希望を遥かに上回ってくれたね。生徒たちの素晴らしい頑張りと、周囲の雑音をものともせずに乗りこえてきた集中力に敬服しますよ」 この日の準決勝は、所要でテレビ観戦できなかったが、ネットで途中経過はチェックしていたという。3月24日に行われた1回戦の日章学園戦は、甲子園に足を運んで後輩たちの勝利を見届けた。決勝まで進むと、もう一度、甲子園に行く予定だったが、運悪く動かせないBCリーグの仕事が入って「残念だけど行けなくなったんです」という。 2回戦の星稜戦では二塁走者によるサイン盗みの疑惑をかけられた。試合後、星稜の林和成監督が、お立ち台で暴露、習志野の控室にまで押しかけて直接抗議を行った。大きな騒動となったが、大会本部は「サイン盗みはなかった」との結論を出した。松井秀喜らを育てた星稜の山下智茂名誉監督と、同校の校長は、試合後の林監督の行為について高野連に謝罪したが、「言った」「言わない」論議にも発展した。掛布氏は、サイン盗み疑惑問題について“一言”言いたいという。