近代名画に映った車は「テスラ」? イーロン・マスクが投稿したAI動画に賛否両論
ドナルド・トランプ次期大統領との蜜月に注目が集まるイーロン・マスクは11月25日、自身のXにAI生成動画を投稿。中世・近代の名画が動き出すこの動画には、現代の自動車が走っていた。 動画を制作したのは、様々なAIを駆使した画像や動画をSNS上で発表しているフランスのクリエーター、@dvorahfr。この人物はこれまでイーロン・マスクをモデルにした作品やマスクの活躍に言及した投稿をしており、SNS上で本人と交流している。 @dvorahfrは今回、「Luma AI」を使ってモネ《印象・日の出》(1872)、ジャック=ルイ・ダヴィッド《アルプスを越えるナポレオン》(1803)、カラヴァッジョ《聖マタイの召命》(1600)など誰もが知る名画が生き生きと動き出す約1分の動画を投稿した。 イーロン・マスクがこの動画を「AIはすごいものになるだろう」という言葉と共にシェアすると、すぐに「ハリウッドが恐れをなしそう」「最悪」「AIは未来だ」など、様々な意見が飛び交った。現在その投稿には約4万のリツイート、約26万の「いいね!」が付いている。 だがそうした反響の中には、動画の「欠陥」を指摘する書き込みも。ギュスターヴ・カイユボットの《バルコニーの男》(1880)のシーンで、紳士がパリのアパルトマンから見下ろすオスマン大通りには、なんとシルバーの自動車が走っているというのだ。@dvorahfrが自身のアカウントで動画を投稿した際にも、「《アルプスを越えるナポレオン》の馬の胴体にしっぽが生えている。人物はおかしな動きだし、画面の中で窮屈そうだ」という書き込みがあった。 ちなみにイーロン・マスクも@dvorahfrも、「シルバーの車」については特になにもコメントしていない。
ARTnews JAPAN