2025年「注目の鉄道新路線」と延伸計画の行方 万博会場への地下鉄や広島の路面電車 どうなる?新幹線計画
同新幹線は、福岡市から大分市・宮崎市付近を経て鹿児島市に至る路線として、1973年に新幹線の「基本計画路線」の1つとなっている。宮崎県が発表したのは、小倉から大分・宮崎を経て鹿児島中央に至る「日豊本線ルート」のほか、宮崎―鹿児島中央間を先行整備するルート、宮崎と九州新幹線の新八代を結ぶルートの3つだ。 基本計画路線はこのほかにも山陰や四国など計11路線あり、各地で整備計画への「格上げ」を目指す動きがある。すでに整備に着手している新幹線延伸が難航する中、今後の展開ははたしてどうなるか。
■計画が進展するのはどの路線? 開業には至らなくても、手続き的な面で前進する路線はある。2023年8月に開業した芳賀・宇都宮ライトレール(ライトライン)は、宇都宮駅東側を走る現在の路線を市の中心部である駅西側に延伸する計画で、軌道の敷設などを行うために必要な国への特許申請を2025年度中に行う予定だ。 地方三セク路線としては「快挙」といえるひたちなか海浜鉄道(茨城県)の延伸に向けた動きも進みそうだ。2024年11月に1.4kmの区間について工事施行認可を取得し、2025年度は用地測量や詳細設計を行うとしている。
東京圏では、東急・JR蒲田駅と京急蒲田駅を結んで羽田空港へのアクセスルートを構成する「新空港線」(蒲蒲線)が一歩前進しそうだ。国土交通省は2025年度予算案で、同線に関する費用を初めて計上。事業化へ向け調査・設計が進むことになりそうだ。 各地に存在する新線計画、2025年はこのほかにどんな動きが出てくるだろうか。
小佐野 景寿 :東洋経済 記者