紅こうじサプリ健康被害は食中毒 大阪市、食品衛生法基づき
小林製薬の紅こうじサプリメントによる健康被害について、本社がある大阪市は10日、食品衛生法に基づいて食中毒に当たると判断した。被害規模の特定や汚染経路、時期の解明を目指す独自の原因究明調査を進めており、同日開いた対策本部会議で明らかにした。 市によると、患者を診察した医師がサプリ摂取が原因で腎細管障害が生じたと認め、食中毒患者の届け出をしたことなどに基づき判断した。市は今後、食中毒の発生状況を厚生労働省に報告するとしている。 小林製薬は「紅麹コレステヘルプ」など出荷済み対象商品の回収も進め、これまでに目標数の約97%に当たる約18万5千個を回収した。市は遅くとも年内に同社へ廃棄を命令する。 またサプリとの関連が疑われると申し出のあった死亡事例も公表した。9日時点で125件に上り、うち88件は調査終了、35件は調査不能、2件は調査中。市は摂取と死亡との因果関係を調べているが、現時点で確認事例はない。
市は3~8月、同社の旧大阪工場(昨年12月閉鎖)への立ち入り調査を3度実施した。