【公演レポート】6人の生き様が浮かび上がる、ミュージカル「SIX」来日版がスタート!日本版キャストも集結
昨日1月8日に東京・EX THEATER ROPPONGIでミュージカル「SIX」来日版(英語上演・日本語字幕)が開幕。初日公演のカーテンコールに日本キャスト版の出演者が登場し、幕開けを盛り上げた。 【画像】ミュージカル「SIX」来日版のカーテンコールの様子。(他14件) ミュージカル「SIX」は、ヘンリー8世の元王妃で現代によみがえった6人の女性たちが、自身の境遇と胸中を明かしながら歴史を“リミックス”していく様を描くもの。物語は、ガールズバンドを結成した彼女たちが、リードボーカルを決めるという設定のもと、次々と歌声を披露するライブ形式で展開する。本作は、2017年に「エジンバラ・フェスティバル・フリンジ」で注目を集め、イギリス・ロンドンのウエストエンド、アメリカ・ニューヨークのブロードウェイなど、各地で人気を博している。日本上陸となる今回は、幕が上がる前から客席で歓声が上がるほどの盛り上がりぶりで、巨大なファンダムを持つ作品の日本上演への期待と喜びが会場に満ちた。 ポップスからしっとりと聴かせる楽曲まで、多彩なナンバーがそろう本作。ノリの良い楽曲と、元王妃たちの軽快なパフォーマンスを堪能するうちに、“ヘンリー8世の妻”という肩書きには収まらない、彼女たちの本当の人生が見えてくる。16世紀イギリスのテューダー朝を生きた女性たちの姿は、残酷な最期がクロースアップされがちだが、6人が下した決断や葛藤、その生き様は、現代の観客にも響くはずだ。 初日公演後に行われた囲み取材では、1月31日より同劇場で上演が控える日本キャスト版の出演者が集結。初日公演を観劇した鈴木瑛美子は「(来日版の出演者が)個性を無くさずに役になっていたことが刺激的でした」と述べ、ソニンは「来日版の完成形を観て、涙が止まりませんでした。この雰囲気を日本版までつなげられたら」と意気込む。稽古の実感を問われた田村芽実は「毎日大変で、この作品は己を限界まで落とし込まないとお届けできないレベルの高さ。命懸けでがんばっています」と明かし、皆本麻帆は「来日版を観て、皆、アスリートだと思いました。ここにいる日本版のキャストも魅力的。私たちの公演も楽しんでいただけるはずだと信じて稽古に励みたい」と語る。原田真絢と遥海は「来日版から受け取るバトンが大きく、背筋がピンとする瞬間が何度もあった」「“同じところに向かっている”と感じ、がんばりたいと思った」とそれぞれ感想を述べた。 本作では演出のポイントとして、“観客の目を見る”ことを大切にしているという。そのことについてエリアンナは、「客席で出演者と目が合ったときに『あー!』っと思ったし、つながりを感じられた」と言い、菅谷真理恵も「同じ作品を作り上げている段階だからこそ感じられる、エネルギーの交換があった」と続ける。鈴木愛理は「稽古場で体力作りをしながら笑ってしまう日や泣いてしまう日があって、今から終わるのが寂しい」とコメント。豊原江理佳は「支えること、支えられることを大事にしている現場です。団結力を観に来てほしい」とフォローした。和希そらは「すごく盛り上がっていたので、日本版でも『ヒューヒュー、ウォーウォー』言ってほしい。おでかけの際はぜひ朝から発声練習をして来てください」と周囲を笑わせ、斎藤瑠希は「王妃たちの歴史が緻密に描かれる作品。歴史を調べてから観るか、観てから調べるか……楽しめそうなほうを選んで観に来てほしいです!」と語った。 ミュージカル「SIX」来日版の上演時間は約1時間20分。公演は1月26日まで。その後、日本キャスト版が1月31日から2月21日までEX THEATER ROPPONGI、28日から3月2日まで愛知・御園座、7日から16日まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて行われる。 ■ ミュージカル「SIX」来日版(英語上演・日本語字幕) 2025年1月8日(水)~26日(日) 東京都 EX THEATER ROPPONGI □ スタッフ 脚本・作詞・作曲:TOBY MARLOW & LUCY MOSS 演出:Lucy Moss & Jamie Armitage 振付:Carrie-Anne lngrouille □ 出演 キャサリン・オブ・アラゴン:ビリー・カー アン・ブーリン:イナ・トレスヴァレス ジェーン・シーモア:リバティ・ストッター アナ・オブ・クレーヴス:ハンナ・ヴィクトリア キャサリン・ハワード:リジー・エメリー キャサリン・パー:エロイーズ・ロード ■ ミュージカル「SIX」日本キャスト版 2025年1月31日(金)~2月21日(金) 東京都 EX THEATER ROPPONGI 2025年2月28日(金)~3月2日(日) 愛知県 御園座 2025年3月7日(金)~16日(日) 大阪府 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ □ スタッフ オリジナルクリエイティブ 原作:トビー・マーロウ&ルーシー・モス 演出:ルーシー・モス&ジェイミー・アーミテージ 日本キャスト版クリエイティブ・スタッフ 翻訳・訳詞:土器屋利行 □ 出演 キャサリン・オブ・アラゴン:鈴木瑛美子 / ソニン アン・ブーリン:田村芽実 / 皆本麻帆 ジェーン・シーモア:原田真絢 / 遥海 アナ・オブ・クレーヴス:エリアンナ / 菅谷真理恵 キャサリン・ハワード:鈴木愛理 / 豊原江理佳 キャサリン・パー:和希そら / 斎藤瑠希 ※ソニンは東京公演のみ、田村芽実は東京公演と愛知公演のみの出演。