息子が警察官になりたいと張り切っています。理由は「給料が高そうだから」だそうです…実際どうなんでしょうか
公務員である警察官に対して給料が高いというイメージを持っている方もいるでしょう。仕事を選ぶうえでは待遇の良しあしも大切なポイントです。警察官の仕事に興味のある方のために、この記事では警察官の給料事情を、全国の平均収入と比較して紹介します。 ▼「公務員は安定している」って本当? 定年退職の割合や退職金の平均額を教えて!
警察官の給料
警察官には国家公務員と地方公務員の2種類があり、所属する組織によってそれぞれ異なります。国の機関である警察庁で働いている場合は国家公務員、各都道府県の警察に所属している場合は地方公務員です。ここでは、それぞれの平均収入を見ていきます。 ■警察官の月給 人事院給与局が公表している「令和5年 国家公務員給与等実態調査 報告書」の「公安職俸給表(一)」によると、警察庁で働く国家公務員の警察官の平均月収は38万2749円です。一方、総務省が公表している「令和5年 地方公務員給与の実態」によると、都道府県警察で働く地方公務員の警察官の平均月収は36万9082円でした。 ■警察官の年収 警察官の年収を知るためには、月給以外の収入も把握しておく必要があります。例えば、一般企業でいうボーナスに相当する期末手当・勤勉手当です。警視庁の採用サイトによれば、期末手当・勤勉手当の目安は4.65ヶ月分とされています。 国家公務員と地方公務員の警察官どちらも同等の手当が得られると仮定すると、年収はそれぞれ以下のように計算できます。 国家公務員の警察官の年収 637万2770円=38万2749円(月給)×12(ヶ月)+38万2749円(月給)×4.65(ヶ月) 地方公務員の警察官の年収 614万5215円=36万9082円(月給)×12(ヶ月)+36万9082円(月給)×4.65(ヶ月) ■警察官の初任給 警察官になった場合、初めから高い給料をもらえるのか気になる方もいるでしょう。警察庁勤務の警察官の初任給は以下の通りです。 1類採用者:26万9500円 3類採用者:23万2000円 1類と3類の違いは学力の違いといわれています。1類を受験するためには年齢要件を満たし、かつ、既定の日までに大学を卒業見込みまたは大学卒業程度の学力を有する必要があるようです。また、3類は「高校を卒業または卒業見込みの人」「高校卒業程度の学力を有する人」と規定があります。 株式会社産労総合研究所が実施した「2024年度 決定初任給調査」によると、大卒者の初任給の平均は22万5457円、高卒者は18万8168円であるため、学歴で比較すると警察官の初任給は比較的高いといえます。