【毎日書評】繊細な人はどうすれば疲れにくくなるか?その特性をうまく活かすヒント
近年は、「繊細さを持つ人」が「繊細さん」と表現されることも多くなりました。そして繊細さんは、とかく「生きづらさ」と紐づけられがちでもあります。しかし『繊細すぎるエンパスさんだからわかった幸せの法則』(にじのなおみ 著、フォレスト出版)において著者が伝えようとしているのは、「繊細さを克服して、生きやすくなろう」ということではないそう。 むしろその逆で、本書では自身が持っている「繊細さ」という気質を才能に転化し、自分らしさを発揮するための「繊細力」を磨いていくための方法を明かしているわけです。 事実、著者の知る繊細な人たちは、表面上はとても積極的だったり、活動的だったり、人懐こい側面があったりと、たくましい力強さを持っている方が多いのだといいます。そうした人たちはみな、朗らかで明るく、機転の効く素敵な方でもあるようです。 外交的な人が繊細さんだとは意外に感じられるかもしれませんが、博愛的で社会の不平等や不協和音に敏感な方だからこそ、一般の人よりも心が傷つきやすいもの。そのため他者の痛みを強く感じ取ってしまい、心身ともに疲弊してしまう人が多いというのです。 このような繊細な人を「HSP」や「エンパス」に分類することがありますが、本書では「共感力の高い人」を意味するエンパスな人たちに焦点を当て、「エンパスさん」と称します。 そんなエンパスさんたちが持つ、繊細力をどのように磨いていくのか? 磨いた先にどんな未来が待っているのか? それらを私がこれまでに研究してきた独自の「エネルギー理論」をもって紐解いていくのが、本書の目的です。(「はじめに」より) こう語る著者は、「エンパシー・メソッド」を主軸とした講座やコーチングを提供「エンパス研究家。自身が強度エンパス/HSPによってさまざまな悩みを抱えていたため、「どうすれば生きやすくなれるか」を探求してきたのだそうです。 きょうは第1章「『豊かさ』へ導いてくれるエンパシー・メソッド」に焦点を当て、「繊細さ」についての基本的な考え方を確認してみましょう。