結局Apple WatchのSEとUltra 2、どっちがいい買い物?両方つけてみてわかったこと
Ultra 2は、大きすぎるし重すぎる
私は冒頭で、Apple Watch SEはiPod Nanoのアップデート版だと表現しました。この喩えは、Ultra 2には当てはまりません。 SEには40mmと44mmの2つのサイズがあり(私が使っているのは40mm)、いちばん重い44mmのGPS+Cellularモデルでも、その重さは33gです。それに対してUltra 2は、サイズが49mmのみで、重さは61.4gです。 このサイズ感は、特に私のように手首が細い人には、大きすぎます。これでは、iPhone用のコントロールセンターを装着しているというより、別のiPhoneを丸ごと手首につけているようなものです。 自慢する分にはいいですが、私がスマートウォッチを使うきっかけになったような日常使いには向いていません。 Ultra 2を使ってみたのですが、専門性の高い一部のユースケースを除くと、私が本当に楽しめた唯一とも言えるアップグレードは、常時表示ディスプレイです。それ以外はすべて、文字どおり「重荷」でしかありませんでした。 もしあなたが私と同じタイプなら、Ultra 2を選ぶのは誤りです。 たとえお金に余裕があって、普段からM3 Max搭載 MacBook Proなどの最上位機種に手を出している人でもあっても、選ぶべきではありません。 結局は、いくつもの機能を使わないままになり、使い勝手も悪いでしょう。安いモデルのほうをおすすめします。
Ultra 2が真価を発揮するシーン
だからといって、「Ultra 2の機能の数々は役に立たず、Appleが高い価格をつける口実にすぎない」ということではありません。アウトドア派など、これらの機能がとても役に立つ人もいます。 私がSEとUltra 2の比較をはじめたそもそもの理由は、Android/iPhone/Apple Watch用のゴルフコースアシスタント「Golfshot」アプリのアップデート版をテストすることでした。 Apple Watch UltraとUltra 2用アプリのアップデートが先ごろ実施されたのですが、これがまさに画期的でした。もし私が大柄で手首がもっと太かったら、このアプリがUltra 2へのアップグレードを価値あるものにしたことは間違いありません。 今回のアップデートでは、アプリのコース・ラインナップにゴルフ練習場が追加されました。さらに、Apple Watch Ultraシリーズに搭載されている特別なセンサーを使って、毎回のスイングを細かく追跡できるように。 テンポやリズム、バックスイングなどの追跡を可能にする「SwingID」は、Series 9でも利用できますが、Ultraなら、スイングを800Hzで追跡でき、ボールを打った瞬間を正確に検出できます。 私の場合、プレイ開始から数時間後には、このデータをもとに、ショットがやたらと右に向きを変える原因を突き止め、最終的には矯正することができました。 Apple Watch Ultraがその力を発揮するのは、このようなケースです。 ほかにもたとえば、強力な防水加工や、「水深」アプリがあるおかげで、Apple Watch Ultraはダイビングに欠かせないアイテムになっています。 また、細部まで行き届いた文字盤のオプションや、XLサイズのバッテリー、ラウドスピーカー、モバイル通信機能は、ハイカーが情報を収集して、身の安全を守るのに役立ちます。 私自身は、そうした機能を使うことは当分ないと思いますが、GarminのMk3 Dive Computerをはじめとするライバルのスポーツ用ウォッチは、へたをすると何千ドルもします。 それを思えば、Apple Watch Ultraは、より専門性の高い機器の代わりとして通用すると言えるかもしれません。 Apple Watch Ultraは、サイズが大きいという点でも、ラグジュアリーウォッチとしての競争力を高めています。 私は、自分が身につけるものを自慢したいタイプではないのですが、Ultraシリーズが魅力的に見えることについては異論はありません。(特に、バンドをApple公式のエルメス製のバンドにした場合は素敵です)。