朝阪神「ビックリ」自身初の上手投げで白星発進 猛虎の藤川球児新監督の手腕に期待
「大相撲九州場所・初日」(10日、福岡国際センター) 大好きな阪神タイガースをしこ名にする東三段目85枚目の朝阪神(高砂)が剛士丸(武蔵川)を上手投げで退け、白星発進を決めた。立ち合いで踏み込まれて左四つに。苦しい形となって追い込まれたが、しっかりつかんだ右上手を離さず、土俵際での投げの打ち合いを制した。 馬力を生かした押し相撲が持ち味とあって、2016年春場所の初土俵以来、上手投げで勝ったのは初めて。「とっさです。ビックリです」と目を丸くして驚き「何とか勝ってよかった」と苦笑した。 一年納めの九州場所。今年の年間成績はこれで19勝17敗となり、毎年目標に掲げる年間勝ち越しには“マジック3”とした。福岡入り後は、部屋に差し入れがあった高級魚のクエ鍋やモツ鍋など、地元の味でパワーをチャージ。「この場所が終われば1年が終わり。まずはケガなく、年間で一つでも勝ち越せるように。立ち合いでしっかり当たっていきたい」と目標達成を誓った。 大阪府泉大津市出身で、幼い頃からプロ野球・阪神の大ファン。18年春場所で朝塩本から改名した。猛虎は藤川球児新監督が就任。朝阪神は指揮官の現役時代の活躍を「幼稚園とか、物心ついたぐらいの時から」目に焼き付けてきただけに「頑張ってほしいです」と手腕に期待を寄せた。