【調査】今年の夏休み、小学校で出た宿題は?自由研究は保護者が「手伝う」派が5割強
自由研究に保護者はどう関わるべき?
保護者は、お子さまの自由研究にどのように関わるとよいのでしょうか。ベネッセ教育総合研究所・主任研究員の木村治生氏に聞きました。 【自由研究で身に付く力とは?】 今、学校でも、自由研究のように自分でテーマを設定し、仮説を立てて調査をし、その結果をまとめて発表するような学習(探究活動)が重視されています。 教科書の知識を覚えたり、技能を身に付けたりすることももちろん大切です。しかし、そればかりが学習ではありません。自分で決めたテーマを追究することで育つ「好奇心」は、子どものこれからの学びの原動力になります。 また、レポートや作品を制作することで身に付く「課題を解決する力」は、この先に起こるさまざまな問題を乗り越え、新しい価値を創造していくうえでも役に立ちます。課題に取り組む過程で保護者と話をしたり、まとめた成果について先生や友達に説明してアドバイスをもらったりすることも、思考を深めるのに有効です。自由研究は、特定の知識や技能を身に付けるだけでなく、活動全体を通じて総合的に力を高める機会といえます。 【保護者が意識したい「適度な関わり方」】 とはいえ、多くの家庭では、何をテーマにするかということや、保護者がどこまで関わるかといったことに悩むのではないでしょうか。子どもの力を伸ばすためには、保護者の関わりは最低限にするのが原則です。 でも、子どもがつまずいているようであれば、励ましたり、考えるヒントを与えたりといったサポートは必要です。適度な関わりは、子どものやる気を高め、思考を深める効果があります。 テーマは、好きなこと・関心があることの中から、子ども自身が決めるとよいでしょう。なかなかテーマが決まらない場合は、Webサイトをうまく利用するのもいいですね。ただし、丸写しはダメなこと、他者の研究を参考にする場合は出典を明記するといったルールがあることも伝えてください。 重要なのは、何かを参考にしながら、子どもが自分で考えて工夫しているかです。立派なレポートや作品に仕上げようとすると過度に口を出したくなりますが、子ども自身が課題に向き合い試行錯誤するプロセスを大切にして、お子さまの成長を見守りましょう。