iDeCo7月の新規加入者3.48万人、新規加入者数は4カ月連続で前年同月比マイナス幅を拡大
国民年金基金連合会が9月2日に発表したiDeCo(イデコ、個人型確定拠出年金)の業務状況によると2024年7月の新規加入者数は3万4777人で前年同月比7.9%減、加入者総数は339万9611人になった。新規加入者数は4月以来4カ月連続で前年同月比でマイナスになった。しかも、4月が前年同月比0.1%減、5月が2.0%減だったが、6月は5.4%減と、月を追って減少率が大きくなっている。なお、従業員のiDeCoに企業が上乗せ拠出をするiDeCo+(イデコプラス:中小事業主掛金納付制度)は、実施事業所数は7979事業所、対象従業員数は5万715人になった。
7月の新規加入者の内訳は、第1号加入者は5091人(前月4980人)と前年同月比12.8%増、第2号加入者は2万7803人(前月2万8310人)と同11.3%減、第3号加入者は1508人(前月1624人)と同5.6%減になった。第2号加入者の中で、企業年金なしの新規加入者が1万6657人(前月1万7112人)。「企業年金あり」が6284人(前月6550人)。共済組合員(公務員)の新規加入者は4862人(前月4648人)となった。第2号加入者の新規加入が落ち込んでいるが、中でも「企業年金あり」と「共催組合員」が前年同月比2ケタの落ち込みになっている。
iDeCoの加入者数は、2017年1月に制度改定によって公務員や第3号被保険者(第2号被保険者の配偶者)にも加入が認められてから、右肩上がりに増加を続けている。2017年1月以来、おおむね毎月3万人以上の新規加入者がある。直近では2023年11月に新規加入者数が3万191人と3万人ギリギリにまで減少したものの、その後は持ち直して3万5000人前後の加入者を獲得してきている。制度改正から7年半以上の年月を経ても、なお、新規加入者が毎月3万人を超える人数で増え続けているのは、iDeCoに対する根強いニーズからのことと考えられる。