レアル指揮官が引退するクロースに言及「勇気ある決断」「代わりの選手を探すのは非常に難しい」
レアル・マドリーは25日、ラ・リーガ第38節でベティスをホームに迎える。カルロ・アンチェロッティ監督が前日会見に出席し、この試合が本拠地ラストゲームとなるMFトニ・クロースについて言及した。クラブ公式サイトが伝えている。 【写真】バルセロナが獲得を狙う元U-15日本代表の20歳 クロースは21日、今夏のEURO2024を最後に現役を引退することを発表。以前からレアルで現役生活を終えることを希望していた中、ついにその時がやってきた。 すでにラ・リーガ優勝を決めているレアルは、ベティス戦の1週間後となる6月1日にUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)決勝のドルトムント戦に臨む。 アンチェロッティ監督は「明日は決勝戦に向けた準備の試合だ。我々は今週しっかりと取り組んできたし、リーガ最後の試合となる。素晴らしいシーズンおよび最初から最後までとてもうまくいっているリーガをいい形で締めくくりたい」と述べ、「優勝に値したこのリーガをうまくマネージメントできたことに、大いに満足しているよ。私のキャリアの中で最もマネージメントしやすかったし、選手たちはよくやってくれた」と振り返った。 そして本拠地ラストマッチのクロースに関して「明日はレジェンドとのお別れだ。楽しまなければならないことがたくさんある。大切な日だし、サポーターもシーズン全体と同じように応援してくれるだろう」とし、レアルでキャリアを終える決断にリスペクトを示している。 「レジェンドは自分の運命を選択し、ここでどのような終わりを迎えたいかを決めなければならない。我々はクロースが下した決断を尊重しなければいけないし、できる限り最高の形で送り出す必要がある。それは勇気ある男の決断だ。我々はそのことについて話し合った。彼は納得していたし、トップレベルの時に別れを告げたがっていた。私はそのことを完璧に理解しているし、そのように別れを告げるのが理想的だ。誰もがそれを望むが、その決断を下すには勇気が必要だ」 クロースは長年にわたってレアルの中盤を支え、3連覇を含む4度の欧州CL制覇など、数々のタイトル獲得に貢献してきた。 「彼はサッカーの歴史上最高のMFの1人だ。非常に安定したパフォーマンスを落ちることなく発揮してきた。試合のテンポをコントロールする能力が最高の選手のひとりで、パスの成功率は唯一無二だ。レアル・マドリーだけでなく、サッカー界に多大な貢献をしてきた。彼の試合の中から1つを選ぶのは難しい。常にとても安定感のあるプレーをしてきた」 ドイツ代表MFの偉大さを強調するアンチェロッティ監督は「あのレベルの選手の代わりを探すのは、不可能ではないにせよ非常に難しい」と認めつつ、「しかし、このチームにはリソースがある。若い選手たちはより責任を持ち、ここ10年間で築いた道を歩まなければならない。毎年チームはピースを失っていくが、雰囲気、コミットメント、姿勢を失ってはいけない」と前を向く。 クロースがレアルの選手としてプレーするのはあと2試合。アンチェロッティ監督は「彼はベルナベウの観衆にいい形で別れを告げ、決勝戦に向けてしっかりと準備することを望んでいる。とても落ち着いていて、自分のやるべきことに集中しているよ」と語った。稀代のパサーはクラブで有終の美を飾ることはできるだろうか。