「怖く見えるけど、めっちゃ優しい」上田桃子が38歳でツアー活動休止…記者が明かす“負けず嫌いな上田”が泣いた日「声をかけづらい選手だったが…」
宮里藍を追うように米ツアー挑戦
女子ゴルフ人気の火付け役となった宮里藍は、2005年の米女子ツアー予選会を首位で通過し、翌2006年から一足先に主戦場をアメリカに移した。その後を追うように上田も2008年から米ツアーに挑戦。しかし、現実はそう甘くはなかった。 日米を行き来しながらツアーを並行していた影響もあり、アメリカ本土での試合では一度も勝てなかった。米ツアーメンバーとなっての優勝は、日本開催の2011年『ミズノクラシック』のみ。その後、2012年には日本ツアーの賞金ランキングを80位で終えてシードを喪失していたが、2013年の最終戦『大王製紙エリエールレディス』で3位に入り、大逆転でシード復帰を果たし、涙を流していたのを現場で見ていた。 彼女の勝気なイメージが、少しずつ変化しているように感じたのはちょうどこの頃だった。 2014年に日本ツアーに復帰してからは、水を得た魚のように同年2勝して完全復活。その後も優勝を重ね、最後までシードを落とすことは一度もなかった。 数年前、シーズンオフに上田が主催するメディアの食事会に参加したことがあった。一般紙、スポーツ新聞の記者やゴルフ専門誌編集者らを囲み、日頃からお世話になっているからと感謝の気持ちを込めての会だった。このような場を設ける選手はほぼいない。そもそも、こうした気配りには正直、驚かざるを得なかったし、ざっくばらんに楽しい会話をする姿がまた新鮮だった。彼女の人柄に惹きつけられるのは、こういう部分にあるのだろう。 昨年、イ・ボミの引退試合でも、上田桃子の愛される人柄を知れる出来事があった。『NOBUTA GROUPマスターズGCレディース』でホステスプロのイ・ボミは、最終日のティーオフでウグイス嬢を務めた。上田桃子がティーグラウンドに登場すると選手の紹介でこう言った。 「ツアー通算17勝。2017年のチャンピオン。怖く見えるけど、めっちゃ優しいお姉さん。ZOZO所属、上田桃子」 この紹介に本人もギャラリーも大爆笑。実際、本当に怖ければこんなことは言えない。気さくで親しみやすく、情に厚い、“姉御肌”の上田が選手たちからどれだけ愛されているのかが知れるシーンだった。
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