スーパー・タイガーが一瞬の左ハイで逆転勝ち。村上和成から王座奪還【SSPW】
「初代タイガーマスク佐山サトル ストロングスタイルプロレスVol.32 力道山先生 ご生誕100年感謝興行」(12月5日、東京・後楽園ホール)で行われた「レジェンド選手権試合」で王者・村上和成(フリー)がスーパー・タイガー(SSPW)が2度目の防衛戦に臨んだ。試合はスーパーが必殺の「牙山」で逆転勝ちを収め、2022年8月に真霜拳號に敗れて以来、約2年3カ月ぶりの王座奪還を果たした。 試合はスーパー・タイガーのコール中に村上が奇襲を仕掛け、いきなり乱戦模様。村上はワンツーの左ストレートでスーパーをダウンさせると場外に蹴り落とし、戦場はいきなり場外に。村上はパンチ、エルボー、場外を引きずり回し、イスにぶん投げる。スーパーをイスに座らせると胸板に強烈なミドルキック。そして殴り倒すとスーパーの背中にキックを連打。会場には「村上コール」が飛ぶ。スーパーもエルボーを返すが村上がすぐに反撃。マスクに手をかける。和田良覚レフェリーが止めに入るが、もみ合いに巻き込まれ村上が放ったキックで和田レフェリーがダウン。このままでは和田レフェリーが危ないとみた関係者が和田レフェリーをリングに押し上げるが、逆に場外でやりたい放題の村上。
そしてスーパーをリングに上げると村上はヒザでフォール。しかしここはまだレフェリーがダウンしており、カウントは入らず。ならばと村上はスーパーの背中にキックを連打。立たせると左ストレート。顔面踏みつけ。スーパーがパンチを放つがかわした村上はSTO。 立ち上がるスーパーを舌なめずりをしながら待ち受ける村上だったが、スーパーが一瞬のスキを突いて左ハイ。前のめりに崩れ落ちる村上。 これで勝負あったかと思われたが、スーパーはブレーンバスターの体勢で担ぎ上げてからヒザを相手の顔面に叩き込む必殺技「牙山」で留めを刺し、3カウントを奪って王座を奪還した。
スーパーはバックステージで「今まで培ってきたもの、練習してきたものが最後、自分の命を救ってくれたと思う」と言葉を振り絞る。勝負を決定づけた左ハイについては「最初のパンチでそこから先、洗濯機の中に入れられていたような気分で。そこから頭を打ってという中で、かすかなスキが見えたのでそこしかないと思った」と振り返った。そして「ベルトがあるべき場所に返ってきた。言えるのはここからがまた戦い。来年、いろいろな敵が来ると思うので、それを初代タイガーマスクの名のもとに倒していくだけです」と語ると「すいません。意識が」と頭を押さえながら控室に戻った。