サンリオ流アクセス解析! BigQueryなしでも実現、GA4でPDCAの回し方
┌────────── サイト分析以外にも、ユーザーが求めているのにサイトに足りない情報が無いかを探ることは必ずやってもらいたいことの一つ(永井氏) └──────────
ランディングページの分析では、「参照元=ターゲットグループ」との組み合わせを意識することが重要だ。たとえば、あるメールから多くのコンバージョンが得られた場合、メールだけでなくランディングページもユーザーのニーズに合致していたと判断でき、その知見を次回に生かすことができる。 ランディングページ自体の精査・改善には、Microsoftが提供する「Microsoft Clarity(クラリティ)」のヒートマップやレコーディング機能を活用して、ユーザーが熟読している箇所を把握。熟読後に離脱する場合は「何かが足りない」と考え、その仮説をもとにコンテンツや見せ方を工夫している。 ┌────────── ランディングページでも、どんな方が見ているか、あと必要な情報を提供できているかを意識しながら、データを見ることで、さまざまな発見ができる(永井氏) └────────── ■ [仮説4] サイト導線に課題がある?
最後に「サイトの導線に課題がある」という仮説のケース分析が紹介された。サイト内導線では「ユーザーが思わぬ動きをしていないか?」を意識することが重要だ。特に、ユーザーを様々なページに誘導する役割をもつページ(ここでは「扉ページ」と呼ぶ)では、ユーザー自身が取りたい行動をとっているか(あるいは企業側が求めている行動をとっているか)を分析することで、様々な発見や施策につながる。
永井氏は、Steve Krugの著書『DON'T MAKE ME THINK』(2013)を引用し、クリックボタンの表現やテキストがユーザーの無意識の行動に影響を与えることを指摘した。考えさせないUIがユーザーをスムーズに遷移させる前提であり、これができていないと導線が分断されてしまう。サンリオのサイトでも「購入」「無料体験」「無料サンプル」のボタンを並べたことで、ユーザーを混乱させた経験がある。