ムゼッティ、グランドスラムの大舞台で初の4強!「息子が生まれた日を除けば人生最高の日」[ウィンブルドン]【テニス】
ムゼッティ、過去1勝5敗のジョコビッチ戦は「チャンスがある」
現地7月10日、「ウィンブルドン」(イギリス・ロンドン)男子シングルス準々決勝が行われ、第25シードのロレンツォ・ムゼッティ(イタリア/世界ランク25位)が、第13シードのテイラー・フリッツ(アメリカ/同12位)を3-6、7-6(5)、6-2、3-6、6-1のフルセットで下し、自身初となるグランドスラム4強入りを果たした。 【動画】ムゼッティがフリッツを下し初めてのグランドスラム4強! マッチハイライト ツアー通算2勝の22歳ムゼッティにとってグランドスラム準々決勝は初めての経験。ウィンブルドンで対戦したトップ20からまだセットも奪ったことがなかった。 準々決勝の相手となったのが、2022年大会でストレートの完敗を喫しているフリッツ。前哨戦のATP250イーストボーンを制して今大会を迎えると、4回戦では第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(ドイツ/同4位)を破って準々決勝に進んでいる。 その強敵にムゼッティは第1セット第1ゲームでのチャンスを逃し、フリッツに勢いを乗らせてしまう。1ブレーク差を挽回できないまま3-6でセットを失うと、第2セット第1ゲームのサービスゲームも速いタイミングでボールを捕らえるフリッツにミスをさせられてブレークを許した。 だが、ムゼッティもフォア、バック共にスライスを使い、テンポを落としたストロークを展開。直後の第2ゲームでブレークバックすると、流れが変わった。タイブレークの末に7-6(5)でセットを奪い返し、第3セットも2度のブレークに成功し6-2。 その後、拮抗した戦いとなった第4セットはワンチャンスを生かされて最終セットに突入したものの、序盤の5ゲーム連取で一気にリードを広げて6-1と3時間27分のフルセットマッチを制した。 グランドスラムの大舞台で初めての4強入りを果たしたムゼッティは、「今日は僕にとって魔法のような日だ。息子が生まれた日を除けば、僕のキャリアにとって人生最高の日だよ」と喜びを露わにした。 「これまで(グランドスラムでは)何度も辛い敗戦を経験してきた。ジョコビッチには5セットマッチで2度、チチパスに1度、アルカラスには自分のテニスをさせてもらえなかった。成熟度や経験では前進できたと思う。トップ選手との対戦に負けたことで考えさせられ、努力するようになったんだと思う。今日の勝利はその結果だ」と、これまでの敗戦が成長の糧になったとコメント。 次戦では直接対決で1勝5敗と負け越しているジョコビッチと対戦。今年の全仏オープンでは5-7、7-6(6)、6-2、3-6、0-6とあと一歩のところで敗戦を喫しているものの、「ノールとの試合では、試合後にいつも教訓を得ることができた。史上最高の選手の一人。違う気持ちでコートに入ることになるだろう。あるプレーをすれば次のラウンドでチャンスがある」とした。
Tennis Classic 編集部