揺れる“部活動の顧問” やりたくない教師「強制やめて、負担」 やりたい教師「やりがい、子どもの成長みられる」 誰が担う…鍵握るのは「地域移行」と「顧問希望制」
特集は部活動の顧問です。公立の中学校・高校では多くの教師が顧問を務め、指導に当たっていますが現状に一部の教師が異議を唱えました。「望まない顧問を強いるべきではない」と組合を結成したのです。その一方で、顧問となって熱心に指導する教師もいます。部活動の顧問はどうあるべきなのでしょうか。
■やりがいある 子どもの成長みられる
冬場も体育館で練習に励む穂高西中学校ソフトテニス部。 指導(ボレーの練習): 「もっと前でしっかり構えて、体の前で、1歩2歩動かなきゃだめだよ」
指導するのは月岡優介教諭(33)。赴任以来、6年にわたって「顧問」をしています。 穂高西中ソフトテニス部顧問・月岡優介教諭: 「(子どもたちの)悔しい表情だとか、でもやり切ったぞという満足感とか、一番は子どもたちの成長が見られる姿がやりがいに感じています」
生徒たちはー。 生徒: 「(月岡教諭は)いい先生です、指導がうまい先生です」 「すごく厳しいけど、具体的に技術面を教えてくれてとてもありがたいし、優しい先生です」
県教委によりますと現在、中学校で8割、高校で7割近く(※2023年5月現在)の教師が「顧問」となって、部活動を支えています。
■顧問強制やめて…負担でしかない
この現状に一石を投じた教師たちがいます。 長野県の部活動を考える組合・青木哲也代表: 「望まない教員が部活動顧問を強いられない環境を整える、ワンイシューの職員集団」
2月、教師の有志が「長野県の部活動を考える組合」を結成しました。 部活動の顧問は、土日も大会などに出なければならず、「長時間労働の原因」となっており、望まない顧問を強いることがないよう県教委などに改善を求めていくとしています。
青木哲也代表: 「(大会で)日曜日、炎天下で審判やっている。授業を自習にして平日出張して駐車場係やっている。おれ何やっているんだろうという思いをしている教員多いと思う」
中信地区の高校に勤務する斉藤淳一教諭(41)。 組合に参加した一人です。 斉藤淳一教諭: 「(顧問は)負担以外何ものでもない。申し訳ないですけど、授業準備しないで授業したこともありますので、支障は出てくるんですよね、どうしたって」