揺れる“部活動の顧問” やりたくない教師「強制やめて、負担」 やりたい教師「やりがい、子どもの成長みられる」 誰が担う…鍵握るのは「地域移行」と「顧問希望制」
顧問は大抵、教師本人の希望を聞いた上で割り振られますが、不本意であっても務めるのが当たり前という雰囲気があったと言います。 結果、斉藤教諭はこれまでさまざな顧問を経験してきました。 斉藤淳一教諭: 「野球部の部長であったり、男子バスケ部、男子バレー部、陸上部、バドミントン部。『なんで自分がこれをやっているんだろうな』というのはすごくあって、望まない教員が指導することは、教員側も生徒側も、ある意味不幸になってしまう」
妻もー。 斉藤教諭の妻: 「土日も部活に行っちゃったりして、子どもずっと見ていなきゃいけなかったり、帰りも何時になるか読めないことも多くて、結構つらかった。夫は悪くないんですけど、いらいらしちゃいますよね」
しかし、部活動が長引けば「ただ働き」の時間が増えます。休日は、長野県の場合3時間を超えると2700円の手当がつきますがー。 斉藤淳一教諭: 「いくら積まれても土日は休みたいですかね」 教師になって16年。「これ以上、不本意な顧問はしたくない」と、4年前、学校側に「土日は出ない」とはっきり伝え、今は文科系の部活の顧問をしています。 斉藤淳一教諭: 「今は決して持続可能ではなく、教員の犠牲の上に成り立っている制度だと思うので、そこは是正していきたい」
■自身の経験を子どもたちに伝えたい
一方、冒頭で紹介した穂高西中の月岡教諭はー。 穂高西中 ソフトテニス部顧問・月岡優介教諭: 「部活動顧問の一番の魅力、(子どもたちの)3年間の成長だと思います」
ソフトテニスでインターハイにも出場したことがある月岡教諭。 勉強を教えるだけでなく自身が部活や競技で得た経験も子どもたちに伝えたいと教師になりました。 月岡優介教諭: 「自分が経験してきたことを子どもたちのために還元させたい。(顧問を)やりたい人もいて、指導したいと強い思いを抱きながらやっている方々もいる」