「黒」を待ってはいけない! 気象庁「キキクル」色分け変更 6月末から #災害に備える
キキクルと大雨特別警報(浸水害)の関係
特別警報の発表基準が新しく改善されることで、「キキクル」で新設された「黒(災害切迫)」との関連性も深くなる。例えば、浸水害の危険度分布である「浸水キキクル」は1キロ四方の領域ごとに色分け表示されるが、6月30日以降は黒の領域が一定数に達した段階で特別警報が発表されることになる。 ただし、ここで注意しなければいけないことがある。キキクル「黒」が特別警報発表の目安になるからといって、黒の出現を待ってはいけないという点だ。 特別警報は避難指示に相当する気象状況の次元をはるかに超えるような現象の時に発表されるもので、過去の事例を見ても発表時には何らかの災害がすでに発生している可能性が極めて高い。 気象庁の担当者は「キキクルの黒は、災害発生前に必ず出現するとは限らない。紫が出現した段階で、速やかに安全な場所に避難することが極めて重要」と話す。また、キキクル「紫」や「赤」についても「紫は市区町村が発令する警戒レベル4の避難指示、赤は警戒レベル3の高齢者等避難に相当する情報だが、多くの場合、自治体が発令するより先に地図上に出現する。避難指示などが発令されていなくても、これらの色が出現した場合は自主的に避難の判断をすることが重要」としている。