「友達から悪口を言われて、つらい」子どもがうちあけてきた時、どうすればいい?
相手の受け止め方が「正解」とは限らないことを伝える
前後も含めた状況やお子さまの気持ちを聞いたうえで、言われた「悪口」をどう受け取るか、お子さまと話してみましょう。 基本的にものの受け止め方は人それぞれで、何が「正解」とはいえません。たとえばお子さまが「あいつ、足遅いよな」と悪口を言われたとしたら、言った友達にとっては「足が速い=カッコいい」という価値観があるのでしょう。 体調が悪くて大掃除に参加できなかったことを「サボった、ずるい」と言われたとしたら、その子にとっては「人にずるいと思われることはしてはならない」という価値観があるのかも。 でも、それが「正解」なわけではなく、それぞれの価値観というフィルターを通した、一つのものの見方にすぎません。「そういうふうに感じる人もいるんだね、なんでそんなふうに言ったんだろうね」と相手の背景に想像を働かせ、「それに対してあなたはどう思う?」と聞いたうえで、相手と同じ価値観である必要はないと伝えてあげましょう。
相手との関係をこれからどうしたいかを考えさせる
人の数だけ価値観があり、自分と同じ価値観の人としか付き合わないのはもったいないもの。とはいえ、自分を攻撃したり否定したりしてくる相手と無理に仲良くする必要もありません。今後、お子さまが相手とどういう関係性を築きたいのかによって、対処法は変わってきます。 悪口を言った相手とこれからも仲良くしたいのか、なるべく傷つけられないように距離を取りたいのかなど、お子さまの気持ちを聞いたうえで、基本的には当事者同士で解決できるように見守りましょう。 一方、複数人で繰り返し言う、「やめて」と何度言ってもやめてくれないなど、いじめに発展しかねない状況であれば、先生に相談するなど、保護者のかたが解決のために動いたほうがいい場合もあります。お子さまはどうしたいか、どうしてほしいと思っているのか、話し合ってください。
気持ちを切り替えるサポートをする
悪口を言われたら、お子さまも大なり小なり傷つき、落ち込んでいるはず。いったん言われたことから離れて、気分転換できるようにサポートしてあげるといいですね。たとえば好きなアニメを一緒に見る、好きなお菓子を一緒に買いに行く、散歩に出かけるなど、ちょっと気持ちを他に向けられるような機会をつくってあげるのもオススメです。 そうやって、つらいことがあっても自分なりの受け止め方で乗り越えていくことで、レジリエンス(回復力)を身に付けられ、成長の機会になることでしょう。