押切もえが語る2児子育て 長男の“卒園動画”づくりで「人間力を育ててもらった気がします」
育児雑誌や書籍などに「赤ちゃん返りしたときの対策」がいろいろ載っていたので、それを端から試してみました。うまくいかなければ今度はこっちの方法を試してみる、それがダメになったら次はこっち……もう、トライアンドエラーでしたね。 ――一番効果があった方法はどんなことですか。 とにかく「あなたが大好き」を伝え続けることです。言葉でも伝えたし、ハグもしたし、いっしょにいる時間をとにかく大切にしました。出産後には、下の子が寝たあとに絵本を読んだり、ギュッとしたり、ずーっとくっついていたり……。それは今も変わりません。息子は少し照れたりするようにはなりましたが、ずっと「大好き」の言葉を伝え続けています。 ■休日は「べったり家族」で過ごす ――ご主人の涌井さんはプロ野球選手。遠征なども多く、家族と過ごす時間が短くなりがちだそうですね。 とても子煩悩なので、家にいられないときにはSNSで毎日やり取りしています。「今日はこんなことがあったよー」と、子どもたちの動画を送ることも多いですね。子どもの成長がおもしろい時期なので、情報は共有するようにしています。 休日は家にいてくれるので、そのときはかなりべったり家族で過ごします。特に夕飯は家族団らんの大切な時間なので、夫の好きな食事を用意して家族でたくさんおしゃべりします。夫とはよく話しますね。最近は息子の小学校入学に向けて、夫婦でさまざまな話をしました。「こんなふうに育てたい」「教育についてはこう考えていこう」みたいなこと、ですね。 ――夫婦で意見がぶつかることはありませんか。 ぶつかるということはないですが、考えが違う場合にはすり合わせるようにしています。夫も私も「子ども時代にしか体験できないことをたくさんさせたい」という点は共通なのですが、私のほうが子育てのいろんな情報が入ってくるので「早い段階で、こういうことをさせたほうがいいのかも」などと提案することがあるんです。でも夫は「急がなくても大丈夫だよ」とおおらか。 2人で話すうちに、「そんなに焦らなくてもいいか」と夫の意見に納得することもあるし、私の意見に賛成してもらうこともあります。考えの違う2人が話し合うことで、行き過ぎた方向に走らずにすむのかな、と感じています。 ※後編<押切もえが語る、子どもたちの英語教育 「チリツモ貯金みたいな気持ちで、英語に触れさせていけたら」>に続く (構成/神素子) 〇押切もえ/1979年千葉県出身。モデル、タレント、小説家。高校生の頃から雑誌のモデルとして活躍し、2001年ファッション誌『CanCam』の専属モデルとしてブレーク。13年『浅き夢見し』で小説家デビュー。16年刊行の『永遠とは違う一日』で第29回山本周五郎賞候補となる。16年結婚。18年3月第一子出産、21年7月に第二子出産。
神素子